コワーキングスペースも充実している湘南の仕事場事情

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エンジョイワークスでは、企業研修やワーケーションにも利用可能な鎌倉らしい古民家『旧村上邸-鎌倉みらいラボー』を運営。他に、由比ヶ浜海岸まで歩いて5分の距離にサテライトユイガハマも構えています。©東涌写真事務所

リモートワーク中心でありながら、自宅に仕事場を確保できないという方は、街のあちこちに点在するシェアオフィスを利用すれば何の問題もありません。鎌倉では、実はコロナ前から市を挙げてリモートワークの誘致に力を入れていて、駅周辺や海沿いには個性豊かなコワーキングスペースがあります。また、昨今の状況を踏まえてリモートワークプランを打ち出すカフェも増えてきました。

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材木座海岸の目の前にオープンしたコワーキングスペース、グッドワーキング材木座。半地下にあるので海は望めませんが、オーナーいわく「波が見えたらサーフィンができるかどうかが気になって、仕事に集中できないからちょうどいい(笑)」だそうです。


移住前に知り合いを作ればハードルが下がる


湘南に拠点を置く不動産屋をはじめとした事業者は、移住のハードルを少しでも下げるために様々なイベントを催しています。移住したい人と移住を受け入れたい地域をつなぐサービス「SMOUT(スマウト)」、逗子葉山への移住窓口「海街 暮らしの相談室」のほか、今回話を伺ったエンジョイワークスでも、すでに移住している子育てママと移住希望者をつなげるイベントを行うなど、間口を広げています。

 

普段の買い物事情や子育て、湘南特有の塩害や湿気のことなど、住んでみないと分からないことって多いですよね。でも友達作りのような感覚で先に住んでいる方と話す機会があれば、地域の良さもダイレクトに伝わりますし、何より誰かとつながれると心強いと思うんです。そんなことから、私たちは様々な移住支援を行っています」と秋田さん。

今回「湘南移住のリアル」と謳いつつ、ここで紹介できたのは湘南のほんの一部のエリアです。知れば知るほどエリアごとに異なるカラーがあって、その魅力はひと言では言い表せるものではありません。取材に応じてくださった秋田さんも、都内から鎌倉に移住し、現在は葉山に住む移住組のひとり。「どのエリアにも良さがあって、何がフィットするのかは人それぞれ」と最後に話していた姿が印象的でした。

取材・撮影・文/井手朋子
構成/小泉なつみ