お元気ですか。

 
 


【写真】宮下今日子さんの私服スナップ>>


5月11日までの緊急事態宣言が出て、またあれもこれも公演中止になってしまいました。
『パンドラの鐘』『向こうの果て』、劇団ナカゴー、ほりぶん 、iaku、などなど。観たかった。
ほんとは大阪でもう一度、劇団☆新感線のYellow/新感線『月影花之丞大逆転』も観たかったな。
ナショナルシアターライヴ『戦火の馬』も、やっと見られると思ったら、映画館も閉鎖。
しょっちゅう検査して、消毒して、ものすごい手間をかけて対策して、稽古して本番に臨んでいた方々を思うと、先週まではできていたのに……、と何ともやりきれない思いです。
再開されるのを楽しみに!!

というわけで、初日が大きく延期になってしまっていますが、絶対見たい!!こちらをご紹介!!!
渋谷・コクーン歌舞伎 第十七弾『夏祭浪花鑑』

 

コクーン歌舞伎とは、1994年に、十八世中村勘三郎らが中心となって始められた、渋谷のシアターコクーンで上演される歌舞伎のこと。1996年の第二弾公演からは、当時シアターコクーンの芸術監督であった串田和美が演出を担当しています。
その第二弾公演の演目が、今回上演される『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』。

この作品には忘れられない思い出が!
ネタバレになるといけないので、ざっくりしかお伝えできませんが……。
2008年の再々演の時(第九弾公演)、あまりに素晴らしく、舞台裏からの風景を見たくなり、千穐楽の日にコクーンの搬入口へ。すると、同じことを考えていた方が何人か集まっていました。
コクーンならではの演出で幕が降り、カーテンコールになると、勘三郎さんが裏側にいた私たちに「上がれー!」と言って、舞台に上げてくれたのです! 出演者の皆様とごちゃごちゃになって踊りながらのカーテンコール!! 
今では考えられないことかもしれませんが、“もしかしたら江戸時代にはこんなこともあったかもしれない”と勘三郎さんはおっしゃっていました。思い出すと目頭が熱くなります。

今回は中村勘九郎さん、七之助さん、尾上松也さんら、ぐっと若返っての上演です。

  • 中村勘九郎
  • 中村七之助
  • 尾上松也


そしてコクーン歌舞伎には欠かせない笹野高史さん!
昨今、歌舞伎役者ではない俳優が、歌舞伎の舞台に上がれるようになったのはこの方のおかげ。歌舞伎ファンにも認められ、“淡路屋”という屋号も!

笹野高史

あぁ、でも今は、コロナで歌舞伎座でも大向こう(「~屋!」というような掛け声のこと)が禁止となっています。寂しいですが、拍手で参加です。

歌舞伎にあまり馴染みがない方にも、楽しめるのがコクーン歌舞伎。特にこの演目は必見です!!


そして私は、次の舞台のお稽古が始まっています。
この状況でいつものようには稽古できませんが、どうにか工夫していかないとです!!
動物電気 2021 初夏公演『肉のマサオカ ~商売繁盛記!~』

 

この劇団は、このところは2年に一回の公演を行っていて、私は三回目の出演です。
主宰の政岡泰志さんの言葉をお借りして。
“「笑わせて」いるのでも「笑われて」いるのでもなく、お客さんと一緒に「笑っている」 。そんな動物電気の理想のお芝居を目指して今回も全力で頑張ります。”
大好きな劇団です。観に来ていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします!!

ではまた再来週に。
 


<今回ご紹介した舞台>

渋谷・コクーン歌舞伎 第十七弾『夏祭浪花鑑』

延亨二年(1745)に大坂道頓堀で人形浄瑠璃として初演し、翌月には歌舞伎として上演。以来、歌舞伎・文楽の双方でたびたび演じられている作品。血の気は多いが義理人情に厚い団七九郎兵衛(勘九郎)は、とある喧嘩が原因で牢に入れられていたが、国主浜田家の諸士頭・玉島兵太夫の尽力で解放される。後日、恩人である兵太夫の息子と、その恋人・琴浦の仲が悪人によって引き裂かれようとしていることを知った団七は、兵太夫にゆかりのある人々と協力して助けようとするが……。

■日時: 5月6日㈭~30日㈰※6日㈭~11日㈫は公演中止 ※今後、新たな情報発表がなされた場合は、その内容により対策を追加および変更する場合があります
■会場:Bunkamura シアターコクーン
■チケット料金(全席指定・税込): 1等席13500円、2等席8000円、3等席4000円
■作: 並木千柳 三好松洛 竹田小出雲
■演出・美術: 串田和美
■出演:中村勘九郎 中村七之助
尾上松也 中村虎之介 中村長三郎
中村鶴松 中村歌女之丞 笹野高史
片岡亀蔵


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動物電気 2021 初夏公演『肉のマサオカ ~商売繁盛記!~』

「ふれあい商店街」の、不遇の人生を送る精肉店の主人と、同じく独り者の花屋の主人。ある日、精肉店の主人が大ヒット肉グルメを開発するが、そのきっかけになったのは悪魔と噂される天使のような美少女だった。だがその美少女は、町に古くから伝わる予言書に書かれた悪魔そっくり! 精肉店主人への嫉妬もあって、花屋の主人は美少女排斥の先頭に立つ。肉屋と花屋の美少女を巡る抗争の行方は? そして美少女の正体は? 笑いと懐かしさがこみ上げる“商店街物語”。

■日時: 6月5日(土)~13日(日)
■会場:下北沢駅前劇場
■チケット料金(全席指定・税込):前売4000円、当日4200円 ※高校生以下、65歳以上の方は1000円割引。劇団のみ取り扱い。要証明。
■作・演出:政岡泰志 
■出演: 小林けんいち/森戸宏明/高橋拓自/石崎和也/ヨシケン改/高橋和美/秋谷悠太/青山千乃/大橋純七/姫野洋志/政岡泰志
帯金ゆかり/坂本けこ美/松本D輔/宮下今日子


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撮影/目黒智子
構成/神山典子

 

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