ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、40代でバツイチ再婚を果たした夕子さんにインタビュー。38歳で結婚相談所に登録し、婚活をスタートした夕子さん。恋愛経験もそれなりあり、積極的なタイプに見える彼女でも即成婚とはいかなかったようで……。
現在48歳の夕子さんは、20代で結婚したものの、30で離婚。その後アラフォーになってから〝再婚活〟で42人と会って今の旦那さんと、43歳で結婚した晩婚さん。
美人で若く見える夕子さんは、離婚後何人かの男性とお付き合いしたものの、結婚したいと思うような男性はいなかったそう。
さかい:なぜアラフォーになってから婚活を始めようと思ったんですか?
夕子さん:38になったとき、ちょうど職場が変わって体調を崩したりして、この先のことを考えるようになったんです。周りの仲がいい友人たちも、気づけばみんな結婚して幸せそう。「やっぱり恋愛じゃなくて、結婚がしたいな」と思うようになりました。
これからは、結婚前提の人とだけ付き合おう。そう決めた夕子さんは、結婚前提の人しか登録しておらず、プラス身元もわかる、という理由から結婚相談所に登録。
とりあえず3社に話を聞きに行き、業界大手で値段が高めな相談所に決めました。ちなみにお値段は、入会料が20万円で月会費1万2千円。さらにお見合い1回につき都度5千円がかかり、めでたく結婚して退会、となった暁には、成婚料が30万円。42人とお見合いした夕子さんは、そのお見合い費用だけでも21万円かかった計算に。
これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれの価値観によるでしょうが、要するに、それだけのお金を払える経済力と、その料金を払ってでもいい相手に出会いたいという結婚に対する真剣度によって会員がすでに振り分けられているという、いわば安心料のようなものなのかもしれません。
結婚相談所は女性の年齢にシビアだと聞きますが、38歳で登録した夕子さんはどうだったのでしょう。
夕子さん:たしかに、結婚が決まって退会するときに「結婚相談所の成婚率は10パーセント、40歳を過ぎた女性の成婚率は1パーセントなのよ」と相談員さんに言われました。以前にもそういう話を聞いたことがある気もするけど、気にしたことなかったですね。婚活市場では年齢的に不利なアラフォーだけど、会ってフィーリングが合えばどうにかなるだろう、と考えていたので。私もお相手の年齢や経歴は気にしませんでしたし。
これ、今まで恋愛経験をそれなりに積んで来た人ならではの考え方ですよね。通常なら年齢で卑屈になってしまいそうなところを「会ってしまえばなんとかなる」と思えるのは、自分に自信がある証拠。
よくTwitterでは婚活女性にめちゃくちゃ辛辣なダメ出しをしている相談員さんを見かけるのですが、夕子さんの担当者は優しい人だったため、特に年齢や離婚経験について意見されることもなく、それも彼女がマイペースに活動できた理由のよう。
ここまで読んで、「美人の再婚活なら、アラフォーでもどうせ楽勝なんでしょ。晩婚の参考にならないじゃん」と思ったかもしれませんが、決してそうではないのです。
そもそも42人もお見合いしてるってことは、相当苦戦したということ。途中、心が折れて婚活をお休みした時期もありました。
夕子さん:42人って、引きますよね(笑)。でもそれくらい会わないと出会えない。「とにかく分母を増やしていっぱい会えば、その中に絶対合う人がひとりは居る」と思ってがんばりました。土日を使って1日2人と会ったりしてましたね。
出会いの分母を増やす、これは本当に大事。今までこの連載で取材した婚活で結婚された方たちも、「最初に会った人が運命の人でした♡」みたいな話はほとんどなくて、みんなとにかくいろんな人に会っていいところをみつけようとする努力をしていたのが共通点でした。
ではそんな彼女が、どうやって今の旦那様と巡り会えたのか。選んだ決め手は何だったのか。
アラフォー以上の婚活の参考になりそうなそれらのお話は、次回に続きます。
構成/川端里恵(編集部)
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