ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、40代でバツイチ再婚を果たした夕子さんにインタビュー。20代で結婚した最初の夫と別れた理由とは……。

30歳で夫と離婚。二股より耐えられなかった彼の対応とは_img0
夕子さん(仮名)48歳、涼介さん53歳。結婚相談所で出会い、7年前に結婚。お互いバツイチ同士の再婚カップル。


アラサーで結婚したけれど、離婚してしまった理由


いつもは基本的に知り合いのご紹介で取材候補を探しているのですが、今回はこの連載始まって以来初の、応募による晩婚さん取材。
「結婚相談所で婚活しまくって結婚したので、こんな私の話が皆さんのお役に立てば」というご連絡を編集部にいただき、早速取材をオファー。

そういう話、待ってた! その話、ぜひ聞かせてください!!

 

夕子さんは、私と同い年の48歳。2014年に再婚したバツイチの女性。まずは最初の結婚についてお話を伺いました。

夕子さん:初婚は27歳のとき。同じジムに通っていた男性とジム仲間として知り合って、一緒に帰ったりしているうちに好きになりました。

この男性を仮にAさんと呼ぶことにします。Aさんは知り合った当初、交際している恋人が居て、夕子さんもそのことはジム仲間に聞いて知っていたそう。「彼女と別れるつもりはない」。そう言い切っていたAさんでしたが、それでも惹かれるほど魅力的で、いつの間にか好きになってしまっていました。

つまり交際当初はAさんに二股をかけられていて、夕子さんはセカンドの存在。

そんな関係を続けていたところ、Aさんが彼女にフラれ、ところてん式に夕子さんが本命に昇格。

そんな始まり方だったせいもあり、夕子さんは彼のことを信じ切ることが出来ませんでした。

さかい:別れたのは、夕子さんの存在が彼女にバレたからなんですか?

夕子さん:それが、好き過ぎてそれすら彼にちゃんと聞けなかったんですよね。今思えば、そういうところが私も悪かったと思います。

交際当初は、Aさんの実家の家業が上手く行っておらず、Aさんにも夕子さんにも結婚願望はなかったとか。それが一気に結婚話になったのは、Aさんが会社の寮を退所して、ひとり暮らしを始めるということになったから。

夕子さん:「それなら一緒に住む?」という話になったのですが、それをお互いの親に話したら、「それなら結婚した方がいいんじゃないか」と言われて。流されるままに結婚した、という感じでした。それが交際4年目のこと。私は結婚できて嬉しかったんですが、彼にはケンカする度に「だから結婚したくなかった」と言われてましたね。

さかい:それは辛いですね……。そんなにケンカをしょっちゅうしてたんですか?

夕子さん:はい。彼はすごく社交的なタイプで、飲みに行ったり出かけることが多かったんです。交際中から、付き合いでキャバクラに行くことも隠さなかったですし。でも二股の一件があったので、私はそんな彼をどうしても疑ってしまうし、早く家に帰って来て欲しい。それが彼には鬱陶しかったみたい。束縛されていると感じていたんでしょうね。

う〜〜ん。略奪したら、いつかまた自分も略奪されるかもという不安を抱き続けなければいけない。それは略奪愛の宿命なのかもしれませんね(そんな経験ないけど)。

そんな感じで常にケンカが絶えなかった夕子さんとAさん。

ある日、Aさんが部屋に閉じこもって夕子さんを完全に無視するように。

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夕子さん:ご飯を作っても食べてくれないし、ず〜っと無視される状態が3ヶ月続いて、さすがに絶えきれなくなって「おはよう」と話しかけたら、その日に電話がかかってきて「話しかけないで」と言われちゃったんです。

うわ、キッツ〜〜〜(涙)! 思うんですが、無視っていちばん堪える、やっちゃダメなことじゃないですか? LINEの既読スルーですら辛いのに、一緒に住んでいる相手が毎日無視してくるってしんどすぎる。そもそも、ケンカになったときに話し合いができない相手って結婚相手として最もNGなんじゃないかと。

他人同士が暮らすんだから合わないところがあるのは当たり前。それをいかにお互い擦り合わせ、歩み寄って行けるかが夫婦。だから話し合いができない相手とは絶対に結婚しちゃいけないと、強く思います。

そんな態度を取られても、Aさんのことが好きだった夕子さん。さすがに辛かったので家を出て別居生活を始めたのですが、世間体もあり、別れるまでにはそこから3年もかかったそう。

離婚に踏み切れたきっかけは、夕子さんが30歳になったとき、職場を変わることになり、苗字を変えるならその前にした方がいいなと思えたこと。

夕子さん:新しい職場に入ってから名前が変わるのは避けたかったですし、いい区切りかなと思いました。それと、「この人じゃなくても好きな人ができるな」と思えるようになったことも大きかったです。

夕子さんの仕事は保育士。職場では●●先生と苗字で呼ばれるので、混乱を避けた方がいいというのもあったそう。

Aさんとの離婚は離婚届を郵送してメールで話し合ってあっさり協議離婚で解決。

そしてこの後、アラフォーになってから夕子さんの婚活クエストが始まるのですが、なぜアラフォーになってから婚活しようと思ったのか。そしてアラフォーからの婚活の実態はどうだったのか。その辺りのお話は、次回に続きます。

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 

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