それぞれの想いが交差する御台所たち
一方、今回、見逃せないのが徳川に嫁いできた3人の姫たち。それぞれがそれぞれ、全然違った事情で嫁入りしているのだけれど、時折、彼女たちが登場すると、男だらけの幕末で「時代に翻弄されたのは、男だけじゃないし、時代を作ったのは男だけじゃないんだな」と思わされる。
芯の太そうな篤姫(上白石萌音さん)や、繊細で雅な和宮(深川麻衣さん)は、ともに政略結婚で徳川家の正室となるのだけれど、この2人は比較的イメージ通り。
それぞれにキャラが立っていて、2人が登場すると、ぱっと画面が華やぎます。
一方で、今回妙に気になるのは、そのキャラクター作りを絶賛されている徳川慶喜役の草彅剛さんの正妻にあたる美賀君(川栄李奈さん)。
この人が、いまいちよくわからない。
慶喜の若き祖母にあたる徳信院との仲を疑って自殺未遂を起こすというエキセントリックな一面をもつ美賀君ですが、なんだか最近は慶喜と仲が良いっぽい。
最初はぎこちなかった2人だし、お互い心も開いてなさそうだったのに、いつの間にやら懐妊しているし。かと思えば、あの慶喜が膝枕されちゃったりしていて、「ん? 描かれていないシーンで一体何がおこったの?」「子どもはどうなったの?」と、思ったのは私だけでしょうか。
「将軍にならない」
と言っている慶喜を
「おやまあ、それはそれは」
と、あしらっているあたりも、美賀君、ただものではない感あるんですよね。
この2人のこれからも、ひそかに気になっている私でした。
今後もウォッチ続けます!
現場からは以上です。
と、現場からは以上なのですが、
慶喜と幕末と、彼をとりまく女性たちのことが気になってしまった私のような人におすすめなのが、林真理子さんの『正妻 慶喜と美賀子』です。
こちらの書籍のコラムも書かせていただいているので、よかったらぜひ読んでみてくださいね。
好きな物語と出会えるサイト「tree」掲載コラム「大河ドラマが2倍面白くなる! 林真理子の『正妻 慶喜と美賀子』」はこちら>>
それではまた、土曜日に。
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