誕生日が来るたびに「やったー」って思う(西田)


映画は二人の友情とともに、ふたりの子供たち世代ーー悩み多き10代の青春も描きます。特に印象的なのは、母にプロデュースされまくる娘・優子。大人から吹き込まれる「何者かにならないといけない」というプレッシャーや恐怖は、10代から働いていたお二人も経験したものだったようです。

市川:私はなんかすごい肩肘張って生きてた。仕事を始めたのが10代で、本当にわからないことだらけで。大人のことがすごく怖かった。「モデルの仕事なんてずっと続けられるもんじゃない」とかすごく言われて……でも、意外とやれてる(笑)。

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西田:私もいろんなものが怖かった。どちらかといえば閉じこもってた、もっと閉塞感がある中で生きてたような気がする。地味で、地に足がついている感じで。

 

市川:今の私なら、10代の自分に「そんなに怖がることないし、飛び込んでいいと思う」と言ってあげたい。

西田:何かを決めなきゃいけないとかも、考えなくていいよね。他人が言うことなんて気にしたってしょうがない。そんな10代は最高に楽しいと思う。いろいろと経験して、だけどまだ経験できてないこともたくさんある。「面白い」「やりたい」って思うなら何度でもやればいいし、知らないことにもチャレンジしていいんだよね。そして今もこの年齢も楽しい。最近、すごく長生きしたいって思う。

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市川:えー、やだ。私は明日死んでもいい。元気なままぽっくりいく!

西田:ほんとに?私はここ数年、誕生日が来るたびに「やったー!」って思う。長生きを楽しむことが、今後の人生の野望(笑)。

市川:私の今後の人生の野望は、美味しいものを食べること。この映画のオファーを頂いた時に、Youtubeの動画を見ながら「私もついに冷水希三子さん(料理家・作品の料理を担当)のおいしい料理が食べられる!」って凄く嬉しかったんですよ。

西田:冷水さんの料理はこれまでもいろいろ食べてきたけど、今回はフォーが美味しかった。

市川:え?そんなの食べた?

西田:食べたよ(笑)。食堂でみんなが食べてるシーンがあって、私達はそこには出てなかったけど、お昼時だったし、余ってたからと食べさせてもらったでしょ。

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冷水さん監修のフォー。映画『青葉家のテーブル』より。 (c) 2021 Kurashicom Inc.

市川:思い出した、すごい美味しかった。あ、野望かなってる(笑)!

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(西田尚美さん着用衣装)カーディガン ¥25000/ナゴンスタンス ワンピース ¥48000、パンツ ¥34000/スズキ タカユキ
(市川実和子さん着用衣装)ブラウス ¥48000/タブリク(アリス デイジー ローズ) パンツ ¥29000/エンフォルド

 

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西田尚美 にしだ なおみ
1970年2月16日生まれ。広島県福山市出身。モデルとして活躍後、女優に転身。1997年初主演映画『ひみつの花園』で第21回日本アカデミー賞新人俳優賞他を受賞。近作に映画『凪待ち』『新聞記者』『五億円のじんせい』(すべて19)、『空はどこにある』(20)、『あの頃。』(21)。テレビでは『半沢直樹』、『にじいろカルテ』、『彼女のウラ世界』(すべて21)。今後はNHK21年度後期連続テレビ小説『 カムカムエヴリバディ』、映画『護られなかった者たちへ』、『かそけきサンカヨウ』などがある。

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市川実和子 いちかわ みわこ
1976年生まれ、東京都出身。モデル・女優。近年の出演作に、『八日目の蟬』『はやぶさ/HAYABUSA』(11)『まほろ駅前狂騒曲』(14)『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』(15)『猫なんかよんでもこない。』『溺れるナイフ』(16)など。

<映画紹介>
『青葉家のテーブル』
2021年6月18日(金)より全国劇場公開

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(c) 2021 Kurashicom Inc.

シングルマザーの春子(西田尚美)と、その息子リク(寄川歌太)、春子の飲み友達めいこ(久保陽⾹)と、その彼氏で小説家のソラオ(忍成修吾)という一風変わった4人で共同生活をしている青葉家。夏のある日、春子の旧友の娘・優子(栗林藍希)が美術予備校の夏期講習に通うため、青葉家へ居候しにやって来た。そんな優子の母・知世(市川実和子)は、ちょっとした"有名人"。知世とは20年来の友人であるはずの春子だが、どうしようもなく気まずい過去があり…。

「北欧、暮らしの道具店」初のオリジナル映画

月間200万人が訪れるECサイト「北欧、暮らしの道具店」が作り上げる必見の世界観!北欧テイストたっぷりの青葉家、旅好きの店主らしい世界中の雑貨をミックスしてつくられたこの世にありそうでなさそうな食堂、若者たちが夢に向かうレトロな美術学校、食べたくなる・作りたくなる料理の数々。隅々までこだわり尽くした映像で眼福の時をお届けします。

出演:西田尚美 市川実和子
栗林藍希 寄川歌太 忍成修吾 久保陽香
上原実矩 細田佳央太 鎌田らい樹 大友一生 芦川誠 中野周平(蛙亭) 片桐仁
監督:松本壮史 / 脚本:松本壮史・遠藤泰己 / 撮影:後藤武浩
照明:石塚真也 / 録音:尾居土祐大 / 美術:加藤小雪 / 衣装:下山さつき
ヘアメイク:タケダナオコ / フードスタイリスト:冷水希三子
企画・製作:北欧、暮らしの道具店
配給:エレファントハウス
制作プロデュース:THINKR
制作プロダクション:ギークピクチュアズ

 

<衣装お問い合わせ先>
ナゴンスタンス tel. 03-6730-9191
スズキ タカユキ tel. 03-5846-9114
アリス デイジー ローズ tel. 03-6804-2200
エンフォルド tel. 03-6730-9191

撮影/田中恒太郎
ヘアメイク/茅根裕己〈Cirque〉
スタイリスト/岡本純子
取材・文/渥美志保
編集/川端里恵(編集部)