なにものからも自由である──自分の生き方は自分で生み出す
自分の生き方は自分が生み出していかなければいけない。
誰かの影響を受けてお手本のようにやっているっていうのは、
ずうずうしすぎるし、横着すぎる。
自分で苦しんで、自分で摑んでいかなきゃ。
人のことを考えすぎる。
そうすれば自分はあの人のためにやってきたんだと言い訳ができるから。
人にこうして頂戴、ああして頂戴というのは絶対に言いたくない。
私もまた人にこうして頂戴、ああして頂戴と言われたくない。
女の人が一人で生きていたらかわいそうだなんてとんでもないわよ。
日本の男の人って本当に自惚れていると思った。
一人でいることを哀れなこととして見ていますよ。
人が人を幸福にし得るなんて無理、幻想です。
篠田さんが青春を過ごした大正~昭和初期は、女性は女学校を出たら結婚し、子どもを産むのが当然と思われていました。しかし、そのあり方に疑問を感じていた彼女は、結婚を約束した相手がいたにもかかわらず、一人で自由に生きる道を選択します。とはいえ、彼女は「自由」を選択するにはそれ相応の心構えが必要だと説いています。
「自由というのは、気ままにやりたい放題にすることではなく、自分というものを立てて、自分の責任で自分を生かしていくこと。やりたいように振る舞って、人にも頼る。それは自由ではありません。自分の行動を責任持って考え、自分でやる。それが自由で、だから自らに由る(よる=因る、依る)という字を書く。これは簡単にできそうで、心が強くないとできない」
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