環境月間の締めくくりに始めたい「エシカルな暮らし」
ファッションの世界でも、サステナブルやエシカルという言葉が使われるようになって久しいですが、言葉が一人歩きして普段の生活にはなかなか取り入れづらいと考えている人も少なからずいるかもしれません。ですが2020年7月にレジ袋が有料化になったことをきっかけに、プラスチックごみや環境に対する意識は確実に高まってきています。地球に優しい暮らしは難しく考えずに実践できることも多く、日常生活に取り入れやすいこともたくさん。そこで環境月間でもある6月の最後に、「今日からできるエシカルな暮らし」を提案します。
2050年には魚が食べられなくなる!? 今すぐプラごみ削減を
レジ袋の有料化は、もともと海洋プラスチックごみの削減やプラスチックの過剰な使用を抑えるために始まりました。その背景には、自然分解されないプラスチックごみを海洋生物や海鳥が誤食して生態系に悪影響を及し、さらに近年では私たちが食べる魚の体内からも細かく砕かれたマイクロプラスチックが検出されているという恐るべき事実があります。巡り巡って自分たちの体にも影響を及ぼしているプラスチックごみ。2050年の海は魚よりも海洋プラスチックの方が多くなり、魚が食べられなくなってしまうかもしれない。そんな風にも言われています。
日本人ひとりあたりのプラスチック包装ごみの排出量は年間32kgで、アメリカに次いで世界第2位です。その現実を受け止め、まずはキッチン周りのプラごみ削減から始めてみませんか?
01_ジップつきのプラスチック袋をやめてシリコーン容器に
便利であるがゆえ、ついつい手が伸びてしまうジップつきのプラスチック袋。でも料理のたびに使い捨てしていたら、それはレジでレジ袋をもらう行為と同じこと。そこで取り入れたいのが、繰り返し何度でも使用できるシリコーン製の容器です。2016年にカリフォルニアで誕生した「stasher」は、2018年春に日本上陸。家電量販店などでも取り扱っているので、見たことがある人も多いのでは? stasherは耐熱性に優れているため、湯煎での加熱調理にも最適。8種類ものサイズが展開されているので、お肉や魚の下味調理から、汁物の調理・保存、余った野菜やドライフルーツを入れるといった使い方もできます。
関連記事
レジ袋ゼロ時代に知っておきたい、捨てないジップ袋「スタッシャー」とは?>>
02_ラップをやめて蜜ろうラップやシリコーン蓋に
余った食材を保存するためだけにラップを使い捨て。そんな光景は日常茶飯事かもしれませんが、無機質なラップをやめて、お気に入りの絵柄の何度でも使える蜜ろうラップを取り入れてみる。そんな視覚的にアガるエシカルな暮らしもオススメです。タイの小さな村で作られている「SuperBee Wax Wraps」やオーストラリア製の「APIARY MADE」、天然染色の優しい風味が特徴的なメイドインジャパンの「aco wrap」など、蜜ろうラップと言ってもデザインも使い心地もさまざま。手作りキットも出ているので、自分好みのラップを作っても◎。
蜜ろうラップは電子レンジには対応していないので、レンジ用にはシリコーン蓋を。サイズも豊富に出ているので、頻繁に使用するお皿のサイズに合わせていくつか常備しておけば、ラップがなくても心配いりません。
03_食器洗いスポンジは合成繊維をやめて天然繊維を
食器洗いスポンジは、その多くがプラスチックで作られています。環境汚染に加担しているつもりはなくても、実は使っている間に摩擦でちぎれたスポンジの破片(合成繊維)が下水を通り、海に流れ出てしまっています。それらは年間800万トンと言われる海洋プラスチックごみの一部となり、マイクロプラスチックとして海洋生物の体内に入ることに。それを防ぐために、スポンジはぜひセルロースやヘチマなどの天然繊維で作られたものを選んでみてください。
1970年代に起きた琵琶湖の汚染改善のために開発された木綿の布「びわこふきん」は、凸凹した糸に油や汚れが取り込まれるので、洗剤に頼らず食器を洗うことができます。洗剤を使わないと仕上がりが気になるという方は、100%植物由来の「スピカココ キッチンスポンジ」がオススメ。使用後は乾かしておくと固くなり、雑菌の繁殖を防ぎます。
【画像】「キッチンで環境汚染に加担しない」知っておきたいグッズ一覧
▼横にスワイプしてください▼
Comment