ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、40代でバツイチ再婚を果たした夕子さんにリアルなアラフォーお見合い事情を聞きました。

お見合い42人目で出会った45歳男性と、デート2回目で結婚を決めた「衝撃の一言」_img0
夕子さん(仮名)48歳、涼介さん53歳。結婚相談所で出会い、7年前に結婚。お互いバツイチ同士の再婚カップル。


38歳で結婚相談所に登録した夕子さんは、約2年の婚活中、42人とお見合い。その42人目だったのが、夫となる涼介さんでした。

 

週末は連日お見合いを入れてハイペースで活動してもなかなか結婚には結びつかず、婚活疲れで一時はお見合いをお休み。そして婚活を再開した直後に、お見合いを申し込んで来たのが、5歳年上の涼介さん。

夕子さん:そもそも、いい男性って相談所に長くいないんですよ。そういう人は普通に出会いがあるし、お相手もすぐに決まるから、すぐにいなくなっちゃう。検索画面ではその人の入会時期も表示されるので、登録期間が長い人は候補から外して、新規会員のみをソートするようにしてました。

そのため、今まで本交際まで進んだ3人は、全員入会したばかりの男性たち。涼介さんも、登録してすぐのタイミングだったとか。

なるほど、良さげなご新規さんをいかに早くみつけてかっさらうか、が相談所婚活成功のキモなのですね。

夕子さん:ただ、それまで私は、お見合い相手の検索条件で、学歴を大卒以上に設定していたんです。それは高卒だと年収が私の希望する500万以上に満たないんじゃないかと思っていたこともありますし、そこで絞らないと検索結果が膨大になる、というのも理由でした。涼介さんは高卒で、本来なら私のインターネットでの検索条件にマッチしない相手。だけどそのときはたまたま、サイト上ではなくプロフィールを書類で郵送してくるタイプの相談所からの申し込みだったのでマッチングすることができたんです。

お見合い42人目で出会った45歳男性と、デート2回目で結婚を決めた「衝撃の一言」_img1
 

IBJという結婚相談所のネットワークに登録している相談所だと、自分が入会している相談所以外の会員にもお見合い申し込みが可能。涼介さんは、夕子さんとは違う相談所の会員だったのです。

婚活サイトでの申し込みなら弾いてしまっていた相手との偶然の出会いは、付き合っていた彼と別れて数週間後に起きた出来事。
「結婚したいけど自然な出会いがいい」とおっしゃる方もいるけれど、婚活していても結局結婚相手とはこうして運命のいたずらのような偶然と奇跡的なタイミングが重なって出会うのなら、出会いの手段がどんな形であっても、それは運命と呼んでしまってもいいのかもしれません。

そんな運命の出会いですが、最初から「素敵♡」とハートにビビッと来たわけではありませんでした。

夕子さん:最初のお見合いのときも、ホテルのラウンジに着いてから「あれ? どこにいるんだろう」と思ったくらいに、特に印象には残らなかったんです。だけど話好きな彼は話しやすくて、初回から会話が盛り上がりました。相談所ではお見合いは30分というルールですが、私たちは1時間半くらい話していたら閉店の時間になってしまったので、そこで解散しました。


出会った当時、涼介さんは45歳。35歳で離婚歴のある、飲食関係のサラリーマン。ちなみに夕子さんが本交際まで進んだ4名の男性のうち、2名は年下で未婚、涼介さんともうひとりの年上男性はバツイチだったそう。

夕子さん:彼は離婚して10年経ち、職場で出会いもないし、とりあえず1年くらい再婚活をがんばろうと思って登録したタイミングだったそうです。


お見合いの3日後、仕事帰りにご飯を食べに行ったときに、夕子さんが「今務めている保育園が閉鎖になるので、引っ越して新しい職場を探さなければならない」と話したら、「じゃあ僕が世田谷に買ったマンションに引っ越して仕事を探せばいいじゃない」と涼介さん。

夕子さん:普段は慎重派らしいんですが、そのときは会って2回目なのに、そんなことを言い出したんです。私の仕事の話を聞いて色々アドバイスしてくれたのも嬉しくて、「この人は信用できるな」と思ったのが決めてでした。


同棲を提案する涼介さんに、「それって結婚するってことでいいんだよね?」とクロージング。

2回目のデートで同棲を決めるなんて展開早すぎてすごいですが、夕子さんと涼介さんはお互いバツイチで、「長く付き合っても別れるときは別れるから、付き合った期間は関係ない」と思っていたそう。

夕子さん:だから迷うことも一切ありませんでしたね。


この展開の早さって、晩婚ならでは。
若いときの「好きだから勢いで」というのではなく、いろんな経験を積んで来て「大抵のことはどうにかなるし、上手く行かなかったら軌道修正すればいいさ」という、「肚を括っている」からこそ、未来不確定で不安定である「結婚」というものに、思い切って飛び込めるのではないかしら。

さて、そうやって「交際0日同棲」をスタートしたふたりですが、その後の結婚生活については、次回に続きます。
 

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 

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