おうち英語は「聞く」を繰り返すのが基本


私が紹介するおうち英語では「聞く」を重点的に行います。なぜ「聞く」を重視するかというと、理由は3つあります。

(1)しっかりと「聞く」能力をつけることで、「話す」「読む」「書く」のスキルの下地が身につくから
(2)CDなどをかけっぱなしにするのは、手軽にできて、家だと長時間行うことが可能だから
(3)「話す」「読む」に比べて、「聞く」は年齢相応以上の内容までできるから

「聞く」は前倒しに「英語貯金」を積み上げやすい分野です。小さな子どもは、敬語を使って専門的な話をしたり説明的な文章を読み書きしたりすることができなくても、聞こえてくる音なら、さまざまな年齢や立場の人が話している言葉を通じて、断片的にでも情報をキャッチすることができます。おうちでリラックスしながら、リスニング力を身につけてしまいましょう!

 


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リスニングが9割! 英語が苦手な親も実践できる、子ども「おうち自習法」_img1
 

さあ、英語の音を聞かせましょう。ここで大切なのは、お子さんを英語嫌いにしないこと。だから、勉強のテキストのような内容ではなく、さりげなく耳に入ってきて、BGMのように楽しく聞けるものを選ぶようにしましょう。

最初に聞かせたいのが「英語の歌」のCDです。英語の音を耳に入れるのが大きな目的なので、ママパパの好きなミュージシャンの曲をかけてもOKですが、メインでは子ども向けの歌を使うことを推奨します。

これには3つの理由があります。1つめは「歌詞が子ども向けであること」。使われている単語や文章がシンプルで、子どもが会話に応用できる表現が多く、文法の基礎も耳から覚えることができます。また、シンプルな歌詞がわかりやすいリズムに乗っていますので、英語のフレーズの区切り方の感覚が身につきます。“I have a dream.”という文章なら、4拍子で、“I(1拍)・have(1拍)・a dream(2拍).”である、という流れが、歌だと自然に聞こえてくるのです。

2つめは「音域が子どもに合っていること」。日本のわらべ歌のCDでもそうですが、女性のやさしい声で語りかけるように歌っていることが多いのは、幼い子どもが聞き取りやすく、真似しやすい音域であるからです。

3つめは「文化も学べること」。歌詞には、その地域の文化が反映されています。英米のキッズが必ず知っている定番の歌を知っておくと、将来的にコミュニケーションに役立つ日が来るかもしれません。