NHKホールでの歌謡祭開催を発表した演歌歌手・水谷千重子さんに、ライブに通うほどのファンである大草直子編集長自らが直撃したスペシャル対談です。40代を楽しく過ごすためのコツを根掘り葉掘りうかがってきました。読むと気持ちがスーッとラクになること間違いなし!

【水谷千重子さん インタビュー】<br />いいオンナの条件って何ですか?_img0

千重子から歌をとったら
美貌しか残らない!

大草直子編集長(以下、大草):水谷さんは、演歌一筋40年。人生の先輩として今日はお話を聞かせてください!

水谷千重子さん(以下、水谷)もちろん。なんでも聞いてください。

大草:40歳を超えたあたりから、体型が変わったりとか、顔立ちが変わったりとか、生活環境が変わったりとかして、私、すごい悩み始めたんです。まず、40代でやっておくべきことがあればおうかがしたいです。

水谷:そうね、友達の友近ちゃんはその年代の渦中だけれど、私は、もう40代は終えているから、ね(一同笑)。

大草:なんだか、すいません、ドキドキしちゃって。汗かいてきちゃった!

水谷:千重子は常に加圧トレーニングをやっていて。福井が出身なんですけど、福井にいる時は近くに東尋坊もあったので、海も近くて、とにかくもう外で遊びまわる、水泳ばっかりする子供だったの。実際に、ベストスイマー賞をいただいたこともあるのよ。そして、80年代の芸能人水泳大会でもポロリ要員として出させてもらっていて……プロポーションにはずっと自信があったんですけど、「あれ、何だかボディラインがたるんできちゃったぞ」って自覚したときがあって、加圧トレーニングを30代後半くらいから始めたんです。それで、ある程度のところまで太るんだけど、加圧の力を借りて一週間で戻す……それを繰り返して体型を維持しているのよ。

大草:なるほど〜。そうやってマメにリセットされているんですね。

水谷:1週間単位で考えるといいんじゃない?

大草:確かに、1日で元に戻そうとするよりストレスがないかもしれませんね。いつでも朗らかでいらっしゃる印象ですが、気持ちのリセットはどうされていますか? たとえばホルモンのバランスも変わってきて、少しのことで、イライラしてしまったり、悲しくなってしまったり、そういうお悩みをよく読者の方からいただくんですけれど。

水谷:それはもう、千重子の場合は、歌っていうものがあるから! やっぱり歌に気持ちを注ぐと、嫌なことは忘れられちゃうみたい。

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大草:それでも、お仕事を辞めようと思ったこともありましたか?

水谷:80年代はアイドルの子たちがわんさかでてきて、仕事が激減してしまって。「このまま続けていって大丈夫かな」って。でも、その時、「千重子から歌を取ったら何が残るんだ」っていうことを考えた時に、「美貌しか残らないな」っていう(微笑)。仲間たちの助言にも助けられ、「自分が人生で最初に食いついたもの、好きになったものを大事にしよう」って。それから千重子は、原点に戻るっていうことを常にやってます。これは皆さんにもぜひ実践してほしいなって思いますよ。

大御所を“ちゃん付け”で呼ぶには
コツがあるの!

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大草:今、お話を聞いている中で、アイドルの子たちという言葉が出てきましたが、千重子さんは、演歌界でとても幅広い年齢層の方々とお仕事をされているじゃないですか。私たちの年代は、中間管理職というか、若い世代と上の世代の間で板挟みになってもがいている人も多いんです。特に、上の世代にうんと可愛がられている千重子さんの処世術をうかがいたいな、と。長い芸歴の中で培われたコツみたいなものがあれば知りたいです!

水谷:千重子にしても、友達の友近ちゃんなんかにしてもそうなんだけど、嘘が大嫌い。「コイツ本音でしゃべってないな」とか、「大袈裟にしゃべってるな」とか、「嘘をついているな」とか……敏感に察知できる人がトップになっていく確率が高いと思うの。嘘をつけない不器用さで損をすることもあるし、「私はこういう意見を持ってるんです」と主張すると文句ととらえられちゃうこともあるかもしれない。けど、必ず理解してくれる人は現れてくれるものよ。

大草:ふんふん。千重子さんは、大御所の方を“ちゃん付け”で呼んでいたりするじゃないですか。お若い時からそうされていたんですか?

水谷:そう、そう、そう! 親しみを持って相手に接するという意味で、ね。もちろん、ちゃん付けで呼ぶっていうのは勇気はいるんだけども、「あ、コイツ冗談も言うけど、ちゃんとしてるとこもあるな」っていう面を見せておけば、ちゃんとしてる方ほど怒らないですよ。

大草:やっぱり、ちゃんとしている面を見せておかないとダメなんですね。

水谷:そりゃそうよ(笑)。

大草:友近さんの話が出てきたので、少し友近さんの話をしてもいいですか?

水谷:どうぞ、どうぞ(笑)。

大草:友近さんがお一人でやられた舞台を拝見させていただいたんですが、「もしかしたら嫌われるかもしれない」みたいなギリギリのネタを上沼恵美子さんにぶつけてみたら、全然大丈夫だったっていうお話があって。きちんとした面を上沼さんには見せていたってことですよね?

水谷:それが、やっぱりいちばん大事よ。とにかく挨拶。そして、あなたのことを尊敬していますという気持ち。そうゆうところをきちんとわかってもらわないうちに話のネタにしちゃったら、「お前に言われる筋合いないわ」とか、そんなことになっちゃう。ちゃんと向き合ってご挨拶をして、自分の人間性を分かってからっていうのを前提しないと、やっぱりダメなのよ。

大草:そうですよねぇ。テレビで拝見していると、大御所の方と親しい感じの口調でお話なさっているので、本当のところはどうされてるのかな、と。読者の方からも、そういうお悩みをいただくんですよ。先輩だったり、お姑さんとうまくやっていくにはどうしたらよいのですか、という。

水谷:やっぱりきちんとしておかないとダメなところをはずさないことね。きちんとおさえていかないと発展性のある関係にはなれないわよ。