40代になったらスローダウンして
自分の楽しいことを増やしていく
__ミドルエイジ女性の方のなかにも、仕事では責任のある立場にあり、家庭も支えていかないといけない人も多くいらっしゃいます。
小林:ミドルエイジ女性の皆さんはきっとこれまで、人のため、家族のため、会社のため……とがむしゃらにやってこられたと思うんです。40代って見た目もぜんぜん若々しいし、身体も無理がまだきくの。身体は年をとっているんだけど、経験も積んできているから30代と同じことをこなせちゃうんですね。でも本当は限界をこえていたりして。だからね、40代になったら、少しスローダウンして、要領よくやることが大切。そのかわり、楽しいことを加えていく。オシャレをするのもとてもいいし、絵画や映画など美しいものを見たり、音楽を聞いたり、美味しいものを食べたり、旅に出かけたりね。「美意識」を取り戻すことはとても大切。今まで会社一途、家族一途でやってきたんだから、自分のために時間を使っていいのよ。
__自分のために時間やお金を……と思っても、たとえば家族を置いて自分だけ女友達と旅行にでかけるのは後ろめたいとか、罪悪感をもってしまうところもあります。
小林:罪悪感をもつっていうのが一番よくない。後ろめたいなんて全く思わなくていい。行ったらいいんですよ!「ほかのお友達はみんな行ったのに、あなた(娘)のために行かなかった」とかネチネチ言われるより、「ただいま~! 楽しかった~」って機嫌よく帰ってくるお母さんのほうがいいでしょ(笑)
__小林さんのようにいくつになってもエネルギッシュで魅力的な女性でいられる秘訣はなんですか?
小林:女性は、30代までは人に褒めてもらう人生だったと思うんです。あなた自身に華があったから。年をとれば華やかさはしぼんでいくもの。これからは自分で褒める。他人の褒め言葉は“新しい華”にうつっていくもの。それはしょうがない(笑)。褒める側に回ればいいのね。でも、美意識をもって、自分の身なりに気を使い、美しい、気持ちいいと思うものに時間を使う。そのかわり、下を育てよう、面倒みようってなってくると、女性としてだけじゃなくて人間としての魅力がついてくる。女の人は、「女の子」から「女性」になって、そして「人間」になるの。女を捨てるわけじゃないのよ。「女性」であることの上に人間としての魅力がのっかってくるものなのです。
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撮影・文/川端
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