9月26日、ミラノのファッションウィーク最終日に、ヴェルサーチェとフェンディのデザイナーが互いのブランドをデザインしあうという史上初かつ異例のコラボ、「フェンダーチェ」のショーが開催されました。
ヴェルサーチェのウィメンズとメンズは、フェンディのキム・ジョーンズとシルヴィア・フェンディがそれぞれ担当。そしてフェンディの全カテゴリーを、ヴェルサーチェのドナテラ・ヴェルサーチェが担当したそう。互いのブランドの世界観を尊重しつつも、独自の解釈によってデザイナーの個性も感じられる、新鮮なコレクションを展開。
ランウェイでこの記念すべきコラボレーションを纏ったのは、新旧のスーパーモデルたち。90年代、スーパーモデル全盛期にヴェルサーチェと蜜月関係にあったケイト・モスやアンバー・ヴァレッタ、ナオミ・キャンベルなどのほか、ケイトの娘ライラ・モス、マドンナの娘ローデスの2世セレブを筆頭に、ジジ・ハディッドやエミリー・ラタコウスキーら、若手の人気モデルたちが集結。ファッションも経済もイケイケだった90年代を彷彿とさせるような豪華絢爛なショーの様子に、うっとり!
スニーカーやルーズシルエットなどコンフォートなおしゃれが流行る昨今ではありますが、ボディコンシャスでブランドロゴがド〜〜〜ン!、足元は13cmのピンヒール、みたいなこってりしたファッションは、やっぱり見ていて楽しいもの。コロナ禍で着る機会はなかなかなさそうだけど、良い目の保養になりました。
また、ママのケイトと親子競演したライラは1型糖尿病を患っており、インシュリン投与用のポンプを腿に着けてランウェイを歩いたことでも話題に。病気のことを隠さない姿勢に、ライラのインスタグラムには、糖尿病の人たちからは感謝の、また一般のフォロワーたちからは賞賛のコメントが寄せられていました。
病気のこともそうですが、今回ステージに登場したモデルたちを見ていても、以前のように不健康なまでにやせたモデルはいなくて、皆、より自然でリアルな体型をしている気がします。
このコラボ自体、異なるグループ会社のブランドにも関わらず、キムとドナテロの純粋な友情から実現したという経緯があるそうですが、いろんなことが垣根を超えてボーダーレスに、ますます自由になっている時代だな、という印象を持ったのでした。
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