秋の終わりから冬の間の、
ほんのわずかな期間のおしゃれが好きです。

たとえば、こんなカシミヤのマンテッラをふわりと羽織れる、短いタイミング。
ヴァンテーヌを食い入るように読んでいた大学生の頃、ミラノの女性が、街角で上質なキャメルの大判のマンテッラを、さりげなく肩に掛け直していた1カットを思い出します。

冬なのにリッチにテラコッタ色に仕上がった肌と、キャメルのマンテッラ、そして長年履いたであろう、ブルージーンズ。

もちろん、陽に透ける繊細な栗色の髪も、絶妙なアクセントになっていました。

そのときから、素敵なマンテッラを見ると、買ってしまいます。アルパカ素材のミルクティー色も、ツイードのブラウンゴールドも。ニットを粗く編んだ、バニラホワイトも持ってます。

もう10年近く愛用しているものも。

たくさんの季節をまたいで使えるものではないからか、良い状態でもつのもあるのかもしれませんね。

この1枚は、先日買った、カナダのブランドキット&エースのカシミヤのもの。
折り方や巻き方で表情が変わるのも、とても気に入っています。

ジャケットでもコートでもない、存在も、活躍する期間も、曖昧なアイテム。
なんだか、とにかく好きです。

身体に馴染んだデニムと、また今年、復活したロングブーツと合わせてスタイリング。また、来年もこの時期に登場します。