「書き出しは凝らなくていい」「ありきたりでいい」とお伝えしました。書き出しに悩みがちな人は”ありきたりな書き出しの型”を覚えておくと、書き出しにかける時間を短縮できます。WEBメディアで毎月たくさんの実用記事を担当している編集・バタやんが、とくに取材記事やハウツー記事、セミナーレポート、プレスリリースなど実用的な文章に使える「リード文のテンプレート」をご紹介します。

覚えておくと便利な実用文の「書き出しのテンプレート」。期待を上げ、ミスマッチを防ぐ【WEB文章術】_img0


「リード文」は旅館のフロント


タイトルのすぐ下、記事の冒頭部分の短い説明文を「導入文」あるいは「リード文」、「リード」と呼びます。その後に続く本文の趣旨や概要を短くまとめたものです。

 

WEB記事の場合は、タイトルを読んでクリックしてくれた人がその記事を読むか読まないかを判断する基準になるのがリード文です。そのため「簡潔に要約されていればいい」だけでなく、読み手に「役に立ちそう」「面白そう」「わかりやすそう」などの期待を持たせる必要があります。

覚えておくと便利な実用文の「書き出しのテンプレート」。期待を上げ、ミスマッチを防ぐ【WEB文章術】_img1
 

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)の観点から言えば、リード文には検索されそうなキーワードをなるべく盛り込むべし、など様々なノウハウがあります。しかしここではいったん検索対策テクニックは他の記事に譲り、リード文の役割を書き手目線で考えてみたいと思います。

私の思うリード文の役割は、旅館やホテルのフロント。到着されたお客さまが疑問に思う、訪れる前に期待していたであろうことを最初にコンパクトに解説して、不安を解消し、期待感をさらに上げる役割です。

WEB記事はPCでもスマホでも主に縦スクロール。先の見えない中、最後まで読んでもらうのは大変なことです。まずはフロントで「ここを訪れた方にご提供できること」をダイジェストで提示することを意識してみましょう。

フロントにもマニュアルがあるように、リード文にも説明すべきいくつかのポイントがあります。覚えておくと便利な汎用性の高いテンプレートを一つご紹介します。

 
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