「血圧が高い」「腰が痛い」が高齢者の悩み
年齢を重ねて起こりやすい病気にはどんなものがあるのでしょうか。厚生労働省が公表しているデータ(参考文献1)をみると、その答えが見えてきます。
65歳以上の高齢者の入院理由の頻度を見てみると、脳血管疾患、がんが多く、外来の受診理由は、高血圧性疾患、脊柱障害が多くなっています。
高血圧は、高齢者の約6割が持つことが知られており、続いて腰痛や背中の痛みといった症状を出す脊椎の障害が多いのです。「血圧が高い」「腰が痛い」というのは、身近な人でもよく耳にする話だと思いますので、なるほどと感じられるのではないでしょうか。
そして、この高血圧が十分に治療できていなければ、脳卒中や心疾患のリスクを高めます。その結果、高齢者の入院理由として、脳血管疾患が多くなるというのも不思議ではありません。
また、年齢ととも細胞にもミスが起きたり、ミスを修復する機能が衰えたりしますが、その結果がんが増えるということもデータから見てとれます。
命を奪う「死因」でみると、がん、心疾患、肺炎、脳卒中が多いということがわかります。先に紹介したよくある病気が、命を奪うことにもつながっていることが見てとれます。また、肺炎のような感染症も命を奪うことにつながります。だからこそ、感染症から体を守る「ワクチン」が重要になるのです。
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