3 アルバイトなどの場合でも、厚生年金に加入する
アルバイトやパートの場合、一般的に週に30時間以上勤務といった条件で、社会保険に加入することになります。また、週20時間以上勤務の場合でも、収入や雇用期間の見込み、勤務先の従業員数などの条件を満たせば、社会保険の加入対象になります。
社会保険に加入すると、厚生年金に加入することになり、年金保険料の支払いは必要ですが、将来受け取る年金額を増やすことにつながります。
今後、アルバイトやパートの場合に、社会保険に加入する対象が拡大されていきます。厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイトで、その詳細と、どれくらいの収入になれば、どれくらい受けると年金が増えるかも確認できます。アルバイトやパートの方は、ぜひご覧ください。
4 フリーランスなら、国民年金基金や小規模企業共済に加入
フリーランスは、厚生年金に加入している会社員に比べて、将来受け取る年金が少ないことに要注意です。ぜひ、国民年金基金や先ほどお伝えしたiDeCoなどに加入して、年金を増やしたいところです。
国民年金基金は、年齢やプランに応じてお金を積み立てていくと、老後に一定額を一生涯受け取れる仕組みです。全国国民年金基金のサイトの「目的別プラン検索」で、保険料などのシミュレーションができます。
ちなみに、国民年金基金とiDeCoは併用できます。両方の掛け金を合計して、月6万8000円が上限額です。
また、小規模企業共済という、フリーランスや自営業にとっての退職金制度のようなものもおすすめです。私自身も、iDeCoに加え、小規模企業共済に長年加入しています。フリーランスは退職金がないので、その代わりのイメージです。
小規模企業共済は、基本的には月7万円が上限額。最低金額は1000円で気軽に始められる金額で(掛け金は途中で変更可)、iDeCoや国民年金基金との併用もOK。
国民年金基金、小規模企業共済ともに、掛け金が、iDeCoと同じように全額所得控除になるのも大きなメリットです。確定申告によって、支払いすぎた税金が戻ってくるので、現役世代の手取りアップにつながるでしょう。
書籍『はじめての積立投資・つみたてNISA・iDeCoもよくわかる! お金の増やし方』(主婦の友社)でも説明しておりますので、よろしかったらお手に取っていただけますと嬉しいです。
いざ老後になって「お金が足りない!」と焦ることは避けたいもの。知っておけば得するいろいろな制度を活用して、今からじっくり準備していきたいですね。その際に、全額所得控除など、税金上のメリットがあるものを選べば、現役時代の手取り額を増やすことにもつながります。ぜひ、気になるものから始めてみてください。
『はじめての積立投資・つみたてNISA・iDeCoもよくわかる! お金の増やし方』
著者:西山美紀 主婦の友社 定価1300円(税別)
ISBN 978-4074470891
お金の不安が増す今、「どうやったらお金を増やせるのだろう」と悩む人も多いのでは? 「乗り換えるだけ」「制度を利用するだけ」「ほったらかすだけ」の3つのアクションで、マネー超初心者でもお金を増やせる方法を、図解入りでお伝えしています。また、お金を増やすには、収入アップも重要。「働き方」の今後の見通しや、副業・フリーランスの魅力や注意点についても解説しています!
構成/片岡千晶
前回記事「誰でもできる年金の増やし方「受け取り方次第で84%も増える」って本当?」>>
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