モノクロームのオリジナルプリントの写真。NY在住の写真家、木村尚樹さんの作品です。

3年前にリノベーションをして漆喰の壁にしてから、簡単に釘を打つことができなくなりました。それと同時に、白い漆喰の壁の美しさをできるだけそのままにしておきたくて、大きなアートは直接、床に置いています。小さな額では収まりが悪いのですが、高さがある大きな額なら、床に置くのも様になりますし、視線が低くなる分、距離も近くなるので、細部の美に気づくことも多いのです。冬、日差しは低くなり、部屋の奥まで光が差し込んできます。朝、目覚めたとき、はっとするほど美しい光が、アートを輝かせていました。大きなアートを買うのは、ちょっと勇気がいることかもしれません。でも、自分を慰め、励ましてくれるアートと出会うことができたら、それはとても素晴らしいことです。