「仕事しない人」への不満を解消する悪口とは?
ろくに働きもせず、かといって人望もないのに上司に気に入られているおかげで堂々と居座っている──職場によくいるこの手の困った人への対抗措置として、堀元さんは次のようなインテリ悪口を提唱しています。
「コーカサスバイソンじゃん」
<使用例>
「島村さん、サボりまくってるのに、なんで怒られないの? めっちゃ腹立つんだけど」
「あの人、課長のお気に入りなんだよね。“自由にやらせてあげて”って言われてるらしくて、皆あまり口出しできないみたい」
「マジで? コーカサスバイソンじゃん」
保護がなくなると一瞬で絶滅したコーカサスバイソン
コーカサスバイソンは19世紀まで実在した動物で、絶滅危惧種として当時のロシア皇帝が住民を無理やり追い出す形で保護区を作って匿いました。しかし、ロシア革命で皇帝が失脚すると状況が一変したという悲しい経緯があります。
「こうなると困るのはコーカサスバイソンである。近隣住民を追い出してまで保護するという箱入り娘……箱入りバイソンだったのに、いきなり世間の荒波に放り出された形だ。残念ながら、ずっと保護されてきた箱入りバイソンたちが厳しい世界で生き残るのはとてもムリだった。バイソン猟にやってきた人たちに捕まりまくったし、なんなら革命家たちに『王の仲間』として目の敵にされて、1925年に絶滅した。ロシア革命が1917年なので、わずか8年で絶滅したことになる。世間の荒波は厳しい」
権力を笠に着る例はほかにもあると思いますが、堀元さんがコーカサスバイソンを選んだのはこのような背景があるようです。
「『特定の上司に気に入られて保護されてるお陰で生き残ってる人』に使ってほしい。『あいつの保護がないとお前は一瞬で絶滅するぞ』というメッセージを込めて」
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