ユーモアが分かる人は戦争を始めない

 

堀元さんはミュージシャン・忌野清志郎さんの著書『瀕死の双六問屋』に出てくる「ユーモアが大切なんだ。ユーモアのわからない人間が戦争を始めるんだ」という一節を引き合いに、ユーモアを持つことの大切さを訴えます。

「本当にその通りだと思う。インターネットでは常に泥沼の戦争が行なわれていて、そこにユーモアの介在する余地はない。ヒマな人たちが強い言葉を使って、むき出しの憎しみで殴り合っている。できれば一生、あの不毛な戦争には加わりたくないな、と思う。だから、僕はユーモアを持ち続けたい」

 

ユーモアがあれば争いは起こらない──そう考えると、インテリ悪口は自分だけでなく世の中にとっても有益かもしれません。それを堀元さんのメッセージからも読み取ることができます。

「嫌なことがあった時に、ユーモアで受け流す習慣を身につければ、きっと世界は少し素敵になるだろう。ユーモアが分かる人間は戦争を始めないのだから」


著者プロフィール
堀元 見(ほりもと・けん)さん:

(たぶん)世界で唯一のインテリ悪口専業作家。慶應義塾大学卒業後、就職せず「インターネットでふざける」を職業にする。初年度の年収はマイナス70万円。2019年に開始した「インテリ悪口で人をバカにする有料マガジン」がウケてそれだけで生活できるようになったため、インテリ悪口作家を名乗り始めた。飲み会で職業を聞かれると「悪口を書いてます」と答えて相手を困惑させている。他の代表作に、YouTubeチャンネル「ゆる言語学ラジオ」などがある。

『教養(インテリ)悪口本』
著者:堀元 見 光文社 1650円(税込)

ユーモアたっぷりの「インテリ悪口」の数々をネット上で発表し、人気を呼んだ著者が、「職場」「友人・知人」「飲み会」など、各シチュエーションに合ったインテリ悪口を紹介。さらに、その悪口が生まれた背景にもしっかり言及しています。歴史や文学をはじめとする幅広い知識とユーモラスな筆致に唸ること請け合い。読むだけでもストレスを解消できるでしょう。



構成/さくま健太