若く見える人が、歳をとらないのではないの?

樹木希林さん葬儀にて。写真:Kodansha/アフロ

この人たちに共通するもの、わかるでしょうか? それは、飛び抜けてオシャレであること、ずば抜けてセンスが良いこと。
ただしメイ・マスクさんは、今も現役のモデルとして突き抜けたトレンドも着こなすプロ中のプロですが、私服がオシャレであるかどうかはちょっと不明。とは言え、存在がモードであるのは確かなのです。

 

そして夏木さんと萬田さんに関しては、言わずもがな、自由で個性的。でもそれ以前に圧倒的なセンスを感じさせます。

写真:2019 TIFF/アフロ

言い換えれば、センスが作るきらめくような存在感と、文句のつけようのない「素敵」。これが、年齢を想像させる隙さえ与えないのです。年齢と言う数字など全く取りに足らないものにしてしまうから。

つまり今の時代、一番歳をとらないのは、センスがある人。若く見える人が、歳をとらないのでは無いのです。
若く見せることに一生懸命な人は、年齢にこだわりすぎて、逆に年齢を際立たせてしまう。だって、ビックリするほど若く見える人は、どうあっても「あの人一体、いくつかしら?」と噂させるはずで、そういう想像をさせているうちは、本当の意味の年齢不詳にはならないし、年齢を超越することはできないのです。

だからビックリするほど若く見えるよりも、ビックリするほどオシャレであるべき、そう言えるのではないでしょうか。

幸い、歳を重ねるほど思い切ったオシャレをしても、違和感を持たれなくなります。頑張りすぎに見えなくなります。それも、キャリアを積むほどに、存在の強さがモードに負けないようになるから。

もちろん独りよがりの、奇妙なオシャレは例外で、人に理解されないような個性では意味がない。あくまでも趣味の良い、でも振り切ったオシャレだけが、人を魅了し、年齢を超越し、はねつける存在感を生むのです。