感情分析の技術はこれから急速に成長する!


このハッピーテック、具体的にどんなふうに活用されるのかとても気になりますが、実際に企業が開発を進めている商品・サービスとして、本書では以下のような事例を紹介。

・対戦相手の表情から感情を推定し、相手のモチベーションを高める「卓球ロボット」(オムロン)
・風がそよぐ様子を再現して人間の“感性”に訴えかける「空間型デバイス」(パナソニック/AugLab)
・プロスポーツの試合で観客の様子をカメラで撮影、表情を分析。試合内容やファンサービスに関して、「どの場面で観客が盛り上がったのか」を可視化(パナソニック)
・消費者が「本当に好む飲料開発」への活用(アサヒグループホールディングス)

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オムロンの卓球ロボット「フォルフェウス」(写真:日経クロステック) (『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』P196より)

本書が伝える米国の調査会社Tracticaの報告によると、感情認識・感情分析のソフトウエア市場は、2020年は5億ドル=約520億円とされていましたが、2025年に38億ドル(約4000億円)の規模に達するとのこと。

いち消費者としては、ハッピーテックを活用した技術が浸透することで、自分だけに“刺さる”サービスや商品がぐんと増えるのでは!? と嬉しい予感を感じずにはいられません。

 


専門誌編集長たちも期待を寄せる様々な最新技術を広く知ることで、今では想像もつかない2030年の世界がちょっぴり垣間見えた気持ちになる。そんなワクワクが止まらない一冊です。


編者紹介

日経BP

日本経済新聞社の100%子会社。日経ビジネスなど経営情報誌、日経トレンディなど生活情報誌に加え、日経アーキテクチュア、日経エレクトロニクス、日経コンピュータなど技術情報誌を発行。日経クロステック、日経クロストレンド、日経メディカルOnlineなどウェブサイトでも情報を発信。『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』では編集長、日経BP総合研究所のラボ所長、総勢50人が今後ビジネスに大きなインパクトを与えるテクノロジーを100件選び、ビジネスパーソンに向けて分かりやすく解説。

*引用箇所執筆者
宇野麻由子、増田克善、小谷卓也=BeyondHealth、末並俊司=介護ジャーナリスト
野々村洸=日経クロステック・日経エレクトロニクス

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『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』
編者:日経BP 出版社:日経BP 2640円(税込)

IT、エネルギー、交通、医療、金融、流通まで、世界を変える100の最新技術を専門誌編集長と日経BP総合研究所のラボ所長、総勢50人が解説。2030年に向けて私たちの暮らしはどう変わっていくのか、技術開発が進むテクノロジーから予測した本書は、専門知識がなくてもわかりやすく、興味のある分野や技術からサクッと学べるのも嬉しい!



構成/金澤英恵