40代からパリ生活を始めた無類の食いしん坊・井筒麻三子が、「のんびりゴロゴロしてても、美味しいものが食べたい〜」と考え出したレシピから始まった、お料理連載。ゆる〜っと簡単なのに、小洒落た美味しいものが作れるから、お料理が苦手な方、「今日の献立を考えるのが面倒」という時にこそ、ぜひ作って欲しいお料理が揃っています。

 


簡単すぎる!おしゃれで美味しいGOROGORO KITCHENレシピ集はこちら>>

 


日本だとお野菜って大概、歯応えある程度にさっと湯がいたり炒めることが多いですよね(もちろんふろふき大根、なす田楽など例外も色々あるけれど)。でもヨーロッパって、野菜を結構くたくたにしちゃってもOKな様子。インゲンがガッツリ煮込まれて茶色めな煮物になっているのを見た時は、衝撃を覚えましたっけ(でもこれがなかなか美味しいんです)。で、むか〜〜し何かのイタリア料理本で見て同じように衝撃を受け、しかし作ってみたらすっかりハマってしまったのが「ブロッコリーのくたくた煮」。ブロッコリーって、形も残さないぐらいに煮込むと、また違う美味しさになるんです!

イタリアではこのブロッコリーのくたくた煮込みをパスタに合わせたりすることが多いようですが、私は塩豚と一緒に煮込むのが好きです。自称保存食愛好家ゆえ塩豚を作るのは大好きなんですが、茹でて野菜と食べるぐらいしかバリエーションがなかったのです。でもこのブロッコリーと合わせるスタイルにしたら、新しい味が楽しめるようになりました。

塩豚に使った塩気があるので、煮込んでいる間は塩加減の必要なし。加える水分もワインだけなので、塩豚とブロッコリーからの旨味がギュッと凝縮されて出来上がります。もちろん、たっぷり作って余ったら冷凍保存もOKですし、豚肉を細かくし、追いオリーブオイルや生クリームなどでゆるめにすれば、パスタソースとしても美味♪

今回は、なるべく塩分を控えめ&ジャストにしたくて塩豚のパーセンテージを1.5%にしましたが、2%で2〜3日熟成させるとより豚肉は美味しくなります。ただそのまま使うと、やや塩分濃いめに出来上がるので(酒飲みにはいいな、ぐらいの……)、その場合は少し塩抜きしてから使う、ブロッコリーの量を増やす、などで調整してみて下さい。

時間はかかるけれど超簡単! ブロッコリーと塩豚の煮込み


 材料(2人分)

<塩豚>
・豚肩ロース塊肉 400g
・塩 6g(豚肉の1.5%)
・砂糖 2g (豚肉の0.5%)

・ブロッコリー 大1株
・にんにく 2片
・白ワイン 50ml
・オリーブオイル 大さじ2
・胡椒 適量
 

 作り方  

1 塩豚を作る。豚肩ロース塊肉の全体に塩、砂糖を擦り込んで、ぴっちりラップし、冷蔵庫で一晩寝かせる。

2 冷蔵庫から1を取り出し、ドリップはふいておく。カレー用肉くらいの大きさにカットする。

 

3 ブロッコリーを小房に切り分ける。茎は外側の硬い皮を削ぎ落とすようにむき、5mm程度の輪切りにする。にんにくは皮を剥いておく。

 

4 無水調理ができる鍋を用意する。鍋を中火にかけ、オリーブオイルを加える。

5 4ににんにくを加え、香りが出てくるまで炒める。

6 5に豚肉を加え、表面に焼き色をつける。焼き色がついたら、まだ焼き色をつけていない面を下にする……を繰り返し、全面に焼き色をつける。

 

7 豚肉の全ての面に焼き色がついたら、白ワインを加える。

8 白ワインが沸騰したらブロッコリーを加えて蓋をし、弱火に落として1時間ほど煮込む。

 

9 途中数回混ぜて、全体に火が回るようにする。ブロッコリーが柔らかくなって来たら、適度につぶす。

 

10 豚肉が柔らかくなり、ブロッコリーがくたくたになったら火を止め、胡椒を加えて出来上がり。


「◯◯のレシピが知りたい」と言ったリクエストも、どしどしお待ちしております♪ 「作ったよ!」と言う方も、ぜひぜひお教えくださいね〜。
 


簡単すぎる!おしゃれで美味しいGOROGORO KITCHENレシピ集はこちら>>


前回記事「日本と違う?! フランス式ポトフのレシピ」はこちら>>