テストステロンってなんですか?


テストステロンとは、体内にある強力な男性ホルモンのこと。睾丸から分泌され、男性器や男性らしい脳の形成に寄与し、思春期には精通や声変わりを後押し、筋肉や骨の発達を促進させます。また、女性ホルモンはテストステロンを原料につくり変えられていて、女性の卵巣からもテストステロンは分泌されているのです。そしてテストステロンは、男女問わず人間の元気の源。私は元気ホルモンと呼んでいます。

そんなテストステロンも、年を重ねると共に減っていき、強いストレスがかかると年齢に関係なく激減します。糖尿病やがんなどの病気や抗がん剤や抗うつ剤での治療も、テストステロンを減らす原因になります。

テストステロンは車のエンジンオイルのようなもの。欠乏してくると、スピードは出ないし、なんとか走っていても、悪天候やデコボコ道ではダメージを受けやすく、事故を起こしかねません。どんなに磨き上げた車体にパワフルなエンジンがあっても、肝心のエンジンオイルがなければ、快適なドライブはできず、いずれ止まってしまうでしょう。

 


どんな症状だと男性更年期なの?


女性側から男性のパートナーを見て、テストステロン減少を疑ってほしいのはこんな状態です。

 

でもこれだけでは、更年期とは一概には言えません。
私の更年期外来で、男性の患者さんに質問する項目はこちらです。

 

これらのうち、2つ3つ当てはまったら要注意。④以降はテストステロン低下による『男性更年期障害』症状なので、男性ホルモンの専門知識を有する医療機関の受診を検討してみましょう。最後⑧⑨はパートナーが察知できるかはわかりませんが、この二つがテストステロン低下を疑う重要ポイントになります。