デリケートゾーンケアと「セックスレス」。セックスしないと老化が早まる? 自分でできる膣マッサージを紹介


セックスレスが続くと、老化が早まるというのは本当でしょうか? また、セックスレスを解消しないでも、そのデメリットを解決する方法はあるのでしょうか?婦人科形成の「なおえビューティークリニック」医師、喜田直江先生に教えていただきました。
 

セックスをしないと老化が早くなるって本当?

デリケートゾーンの「乾燥・たるみ・黒ずみ・膣の緩み・セックスレス」すべて答えます【医師監修】_img0
 

「20代、30代のうちは大丈夫ですが、40代以降は女性ホルモンが減るのと並行して、腟も老化をします。腟壁のコラーゲンが減少し、カチカチに硬くなったり、腟の潤いがなくなり、外陰部や腟が乾燥、萎縮する腟萎縮の状態になることも……。セックスレスの場合は、このような腟の老化の進行が早くなりがちです。逆に、セックスをすることで腟への血流が増加し、腟内組織の維持をしてくれるため、60代でも定期的な性交渉がある方は年齢の割に腟内が潤っていると感じます」

 

閉経後5年以上セックスしていないと、腟の壁はカチカチになっているかも……

デリケートゾーンの「乾燥・たるみ・黒ずみ・膣の緩み・セックスレス」すべて答えます【医師監修】_img1
 

「腟壁というのは、もともとふっくらと厚みがあり、弾力があるものなのですが、たとえば閉経後5年以上セックスをしなかったら、腟壁がカチカチに硬くなり、徐々に薄くもなり、そして乾燥もしてしまうでしょう」
 

セックスをすると女性ホルモンが出るの?


「ちなみに、少し話がそれますが、勘違いしている方もときどきいらっしゃるので、お伝えしておきますが、セックスしても女性ホルモンは出ません。
もしセックスをすることで女性ホルモンが出るなら、閉経後の方でもまた生理が来てしまいます。先ほどお伝えしたように、セックスで血流がよくなることにより、腟の老化を遅らせることができます。“女性ホルモンが分泌されるから老化を遅らせることができる”ではありません」
 

ずっと放置しておくと、治療もできなくなってしまう


「では話を戻します。腟がカチカチだったり乾燥した状態のまま放置しておくと、たとえば子宮ガン検診の内診でさえ痛くなることもありますし、腟萎縮を治したいとなっても、治療器具が腟の中に入らず、治療自体難しくなってしまいます。
また、次第に腟周りの筋力も落ちていき、腟や尿道を締める力が弱くなり、腟圧の低下や尿漏れ、さらには腟脱や膀胱脱など、骨盤臓器脱を引き起こすこともあるんです」
 

パートナーがいない、セックスしたくないという人は、自分でマッサージを!

デリケートゾーンの「乾燥・たるみ・黒ずみ・膣の緩み・セックスレス」すべて答えます【医師監修】_img2
 

「もちろん、このような腟の老化の解決策はセックスだけではありません。さまざまな事情で定期的な性交渉がない場合でも、腟への刺激は必要。ですので、セルフマッサージをおすすめします」
 

腟壁が硬い自覚がなくても、週に1度はマッサージがおすすめ


「腟の乾燥や腟壁の硬さなど、自覚症状がある方は、最低でも2〜3日に1回、自覚症状がない方は週に1度のセルフマッサージをしましょう」


腟壁の老化はどうやって確認するの?>>
 


構成・文/高橋香奈子

 


前回記事「【デリケートゾーンケア完全ガイド】美容家・神崎恵さんの体験談からおすすめのケアコスメまで」>>