自分を整え輝かせる「フィトテラピー」の魅力。更年期の症状の予防にも【風間ゆみえさん】

人気スタイリストとして活躍されている風間ゆみえさん。以前から食事や体のケアには気をつけ、「自然な流れで興味を持った」というフィトテラピーからさまざまな知識を学び、今では植物療法士としても活動の幅を広げています。心も体も揺らぎの多いこの時期に、風間さんにその魅力や暮らしのなかのフィトテラピーについてお話を伺いました。

スタイリストとしてハードワークが続いた20、30代は体調を崩すこともあり、ご自身で食養（※食養生、食事で体を健康にすること）にも取り組んでいたという風間さん。フィトテラピーは食養の考え方に近いもので、出会う前から自然と取り入れていることもあったそう。

「フィトテラピーを日本で広めた第一人者でもある森田敦子さんに出会い、森田さんから聞くお話がとても面白かったことで興味を持ち、それが学び始めるきっかけとなりました」

実は誰でも取り入れている
日常の中にあるフィトテラピー

フィトテラピーは、植物の力を利用し、さまざまな不調に対処する伝統療法。『「喉の風邪にははちみつ大根がおすすめ」といった“おばあちゃんの知恵袋”として親しまれているものなんです』と風間さん。


「フィトテラピーと聞くと難しく考えがちですが、実は日常生活のどこにでもあるもの。例えば、果実を絞ったときに果皮から出てくるのは精油ですし、旬の食べ物をいただくことも、梅干しを食べること、麦茶を飲むことも、すべてフィトテラピーと考えます。さらに、さまざまなハーブや精油の効果効能を知ることで、体の不調を緩和させたり、回復を早めたりと、身体が持つ治癒力をサポートします。特に女性は、男性よりもストレスの影響を受けやすく、月経もあり、ホルモンバランスの乱れなどにより、体調がパーフェクト！と思えるのは1ヵ月のうち1週間くらいだったりします。頑張っても気分が乗らない日ももちろんあります。そんな時にもフィトテラピーが助けになってくれるんです。

フィトテラピーを活用して、自分をケアする方法を身につける。自分を整えることで、不安な気持ちがなくなり、心が穏やかになりますよ」

更年期には冷えが大敵！ フィトテラピーは予防にも有効

「ミモレ読者の方は更年期について自己認識している方も多いと思いますが、更年期を迎えるまでのケアとしてもフィトテラピーは有効です。更年期の症状がひどいという人にお話を聞くと、冷えを抱えている方が多い印象です。マクロビオティックの考え方で、食べ物はすべて“陰（体を冷やすもの）”と“陽（体を温めるもの）”に分けられるのですが、どちらかに偏らず中庸であることが大切です。葉野菜は体を冷やす陰性の食べ物なので、火を入れて調理するなど、体を冷やさない食べ物や食べ方に気を付けるだけでもかなり変わります。
また、更年期になる前から、早めにケアを始めるのもおすすめです。症状が軽くなったり、私のまわりには特に症状を感じなかった、という人も多いです」

ご自身も学んだ「ルボアフィトテラピースクール」で講師を務める風間さん。今年のゴールデンウィークには、４日間の短期集中型でフィトテラピーの基礎が学べるオンライン講座が開催されます。


「フィトテラピーとは？ という基礎的なところから、それをどう日常に応用するのか、テキストに準じて学んでいきます。具体的には、ハーブの保存方法・選び方、精油（アロマテラピー）のメカニズム、女性のためのフィトテラピー（女性性・女性ホルモンのケアについて）、肌の作り方（皮膚の役割・作用、肌トラブルのケア方法）など。その日から実践したくなるTIPSもお伝えします。オンタイムで受講してくれた方にはディプロマ（認定証）も発行されます。仕事以外にいつもと違うことを学びたい方、普段はまとまった時間が作れないという方におすすめです」

忙しい現代人に必要なTIPSを

「耳や目に入ってくる情報も年々増えてくるような暮らしを送る私たち現代人は、昔の数年分を１年で生きているようなスピード感。これは疲れて当然ですよね。そんな時代を生き抜くためにも、フィトテラピーの力を借りるのは有効だと感じています。もし不調が起きても、対処方法が分かっていることで気持ちもラクになりますし。ぜひ私が学んできたことを皆さんにシェア出来たらと思っています」