ご挨拶がかなり硬く長くなりましたが、はじめましての今回は、自分の周りの香りについて。

以前はキャンドルを始め、ディヒューザーなど香りものが大好きでたくさん集めていたのですが、今、家にある香りものはお香を除くと3つのみ。それは、どれも主張しすぎず、ほわっと若草のように芳るものたち。ふとした“間“の中に穏やかに存在してくれているようなものたちです。

歳を重ねるごとに、インテリアも香りもナチュラルなものしか受け付けない身体になりつつあります。行方家には徳島産の保護猫もいるので、人間の数十倍も鼻の効く彼らのためにも、自然から作られた香り以外のものは極力避けるようにしています。

 

去年リリースされてから、気に入って使用頻度が高いmaboroshiというブランドの茶香炉「kouro #01」。

maboroshiは、日本茶のブランドを手掛けている友人が始めた、お茶のプロだからこそできた、茶の文化から辿り着いた香りの世界。他にはない独特な世界観をさまざまなカタチで表現しているブランドです。

 


そんなmaboroshiのファーストプロダクトでもあるこの茶香炉、そして4種類をブレンドした茶香炉用の茶葉です。ブランドがリリースしているお茶の葉や自然のエレメントをそのまま楽しんでも良し、自分の気分や好みでアレンジしても良し。自然の移ろいを部屋の中でも愉しめるようにとの想いが込められています。

もちろん、手持ちのセージなどを焚いてもいいし、オイルを垂らしてオイルバーナーとしての利用も可能です。

 

つい先日、発売されたばかりの青森のヒバを使ったプロダクトを作っているCul de Sac JAPONとのコラボレーション。

日本茶、紅茶、井草、そして烏龍茶から生まれた香りをベースに天然の青森産のヒバの精油をインヒューズして仕上げられたこちらは、パリのガストロノミーレストラン「maison」のために作られた新しい香り。時間と共に移りゆく香りは、森林浴をしているよう。身体の中から調和されるような感覚になりますよ。

 

寝室の本棚の上のモノトーンスペースに置いています。寝室で森林浴できるなんて、深い眠りをお約束してくれます。もちろん、お昼寝にも最高すぎる。

うちのレディは、お尻を向けてよもぎ蒸し的な使い方、ね。

 

そして、玄関にはFUEGUIA 1833のキャンドルを。

FUEGUIA 1833は、大部分の香りの原料から自社生産している、唯一無二のこだわりブランド。日本ローンチ時に店舗に数時間立て篭もり、お気に入りの香りを見つけて以来、身に纏うのはこちらの香りになりました。

作り手のこだわりが伝わってくるものって、そのものと対話をしているような気分になれるから、手放せなくなります。

 

この小さい小瓶に入ったパフュームは、なんと! 自分にしか香らないんです。もちろん、接近戦となれば相手にも香りますが、その控えめな在り方がステキだなと。

FUEGUIA 1833は、その年に採れた原料で製作していくので、全ての香りがその時々により少し違うニュアンスになるんだそう。ワインみたいで、その年の出来が楽しみになります。

自然から生まれたものをそのまま活かして作られたものは、共に時を過ごしながら、その差異を楽しめるという醍醐味があります。過ごす時間が長くなると、新しい感情や発見が生まれるかもしれない。これって、本当に贅沢なことですよね。


次回からも、身のまわりの愛用品やハッとさせられたり考えさせられたり、気付きをくれる「もの」とのことを中心に書いて参ります。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

 
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