「下着は白以外は認めない」「地毛であっても黒染めしなければいけない」などの、いわゆる「ブラック校則」が、度々ネットで議論を呼んでいます。そんなブラック校則が一部、都立高校で廃止されることが決定しました。

 

正当な理由がなく、必要性が不明瞭な校則は随分昔からあったように思います。

筆者の中学では、女子の髪型は肩に付かないショートカットしか認められていませんでした。他にも柄付きの鞄は禁止だったり、スニーカーは白でなければいけないなど、謎だらけな校則が多かったように思います。地域によっては、着用できる防寒具が制限されているなど、体調管理への支障が懸念されるような校則もあるそうです。

そういった校則を守る理由は、「中学生らしさ」「高校生らしさ」を保つといった非常に曖昧なものだったりします。中学生に戻れたなら、当時の担任に「なぜ髪を伸ばしたら中学生らしくないんですか? 先生が言う中学生らしさってなんですか?」とガン詰めしてやりたいと思ったりします。

 


「理不尽なルール」は大人社会にも蔓延している


生徒は、「守らないと怒られる」「内申に響く」「親が呼び出されてしまうかもしれない」という不安から、そう簡単に校則を破れるわけもありません。「おかしい」と思っても、先生と生徒ではあまりに立場が不均衡で、声を上げることは容易ではありません。声を上げて余計な労力がかかるより、とりあえず従っておこう、と思うのも自然だと思います。

生徒が従うのをいいことに、教師たちは疑問も持たずにダメなものはダメと指導する。そうやって理不尽なルールが連綿と受け継がれてきたのではないでしょうか。

そんな状況だったのが、時代の流れと共に「それはおかしい」「それは必要ないんじゃないか」と声が上がるようになり、実際に学校が動くという、とても希望的な変化が生まれています。SNSの発達により、閉ざされた小さな村社会である学校も、自然と情報が行き来するようになり、理不尽なことは白日の下にさらされるようになってきました。

しかし、こういった「理不尽なルール」は、果たして、学校だけのものでしょうか?
実際は、大人の社会にも理不尽なルールは溢れかえっています。