山手線で心肺停止!救急隊到着までの20分、私の命を繋いだもの「下がるのは“蘇生率”だけじゃなかった」_img0
漫画/上野りゅうじん

心肺停止で倒れ、一時は生死の境を彷徨いながらも奇跡的に生還した熊本美加さん。もともと医療ライターの彼女は「この経験で得た知識を伝えるのが、生還した自分の使命」として、倒れた時の様子から仕事に復帰するまでを記事にして公開しました。

そんな「甦りルポ」を分かりやすいマンガにし、主治医の東京都済生会中央病院・鈴木健之先生の監修のもと一冊にまとめたのが『山手線で心肺停止! アラフィフ医療ライターが伝える予兆から社会復帰までのすべて』です。今回はその中から、熊本さんに行われた応急処置についてご紹介します。

倒れた熊本さんのもとに救急隊が到着するまで、実は20分もの時間がかかっていました。心肺停止した人の一命を取り留めるには、直後の数分間が勝負。時間が経つほど蘇生率は下がっていくことはよく知られていますが、ではなぜ熊本さんは見事生還、仕事復帰するまでに回復することができたのでしょうか。

応急処置の現場で、熊本さんの命を繋いでくれたものとは?

 

生をつないだもの


熊本さんが心肺停止で倒れた時、すぐに同じ車両にいた女性が通報。連絡を受けて隣の駅でスタンバイしていた駅員さんたちによって、すぐに救命措置が行われました。

現在の救命措置はAEDと心臓マッサージが主流。熊本さんにも4回ほどAEDが行われましたが、心拍は戻りません。救急車が到着するにはまだ5分ほどかかります。もはや絶体絶命か、という状況ですが、この後の駅員さんたちの行動が、熊本さんの運命を変えるのです。

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