長年にわたり、住宅まわりの書籍を手がけてきた編集者である臼井美伸さん。快適なおうち時間を過ごすヒントは、「視界を整えること」と語ります。なかでも、すぐにできて効果抜群なのは、目に見える場所からプラスチック素材を排除していくことだそう。
「素材には、空間の雰囲気を変える力がある」と語る臼井さんのお宅には、あちこちに「脱・プラスチック」のための工夫がありました。
夫も私も家で仕事をしているので、家にいる時間が長いです。築32年の、決して広いとはいえないマンション住まいですが、自分の好きなものだけに囲まれて、できるだけ気持ちよく過ごしたいと思っています。
そのため、いつもインスタグラマーさんの素敵な住まいの写真を眺めたり、海外のお宅の様子が見られるテレビ番組(『小さな村の物語 イタリア』など)を真剣に観たりしています。
とはいえインテリアにかけるお金は限られていますし、急にセンスが良くなれるわけでもありません。
そんな私が、家を気持ちのいい空間にするために実践している、簡単でかつ効果的な方法をご紹介します。
それは、「プラスチック素材のものを視界から外す」という方法です。
2. プラスチックを、別の素材のもので覆う
3. 水撥ねが気にならない場所の収納用品は、紙製や木製に
4. 見えない場所でも徐々にプラスチックを卒業
素材には、空間全体の雰囲気をガラッと変える力があります。美しい家具できれいに整えられた空間でも、ペットボトルの飲み物がテーブルに置いてあるだけで、一気に残念な気持ちになりませんか? それは、ペットボトルが実用性を最優先に考えられたものであるからだと思います。
プラスチック素材の収納用品や家具、インテリア雑貨などは、手軽に探せますし、軽量で扱いやすく、水で洗えるから衛生的だし、けっこう耐久性もあるので実用的です。何より、安価に手に入れられるのが最大のメリットです。私も、若いときはプラスチックの家具や雑貨だらけの部屋で暮らしていた気がします。
しかし年齢を重ねて、「洗練された住まい」を目指したい!と思っている今、プラスチック素材のものが目に入ることが、気持ちよく思えなくなってきました。
1. 出しっぱなしにする小物は、プラスチック素材でないものを選ぶ
まずはいつも出しっぱなしにしておきたいもの、目につくものからひとつずつ、替えていこうと思いました。
たとえば、毎日使うコーヒーフィルターの収納。なんとなく家にあったプラスチックケースを「サイズがぴったり!」と思ってずっと使っていましたが、いつもキッチンカウンターの上に出しっぱなしにしておくものなので、吟味して選ぶことに。
雑貨屋さんで見つけた、銅製のフィルタースタンドにチェンジしました。
これだけでも、キッチンが少しスタイリッシュになった気がします。
↓
洗面所の歯ブラシスタンドも、いつも外に出して置きたいものです。
プラスチックのスタンドが汚くなってきたので、珪藻土のスタンドに替えることにしました。水を吸ってすぐに乾くので、衛生的です。
さらに、ニトリで2本立てられるスタンドも見つけました。これなら歯間ブラシも立てられるので便利です。こちらは、多孔質セラミックス(陶器)製だそうですが、珪藻土と見た目は変わりませんし、濡れてもすぐ乾きます。
同時に歯磨き用のコップも、プラスチック製から陶製のものに替えました。
- 1
- 2
Comment