「あなたの結婚生活は、幸せですか?」

この質問にまったく躊躇いなく「はい」と答えられる夫婦はどれだけいるでしょう。

おそらく多くの方が即答はできず、言葉を濁すでしょう。あるいは驚くべき夫婦事情を口にするかもしれません。

「婚姻制度」が定められたのは、実は120年以上前の明治時代。社会も価値観も変化していく中、多くの夫婦が様々な問題を抱えているのが現実です。

この連載では、現代の夫婦が抱える問題について取材・考察をします。結婚生活は山あり谷あり。そのとき夫婦は、どのような選択をするのでしょうか?

「夫は“お金を持ってくる、隣のおじさん”」浮気相手の家に逃げた夫と、妻の冷えた心_img0
 

「夫がゲームやスマホ依存で家族と向き合わない」と、モヤモヤしていた千里さん(45歳)。

前編でご紹介したとおり、それでも前向きに結婚生活を維持しようと頑張っていました。しかし二世帯住宅で近居している義母が、千里さんの親友を訪ね、「嫁のせいで息子が変わった」などと言うのを聞いて堪忍袋の緒が切れてしまいます。

ご主人の卓也さんが逃げ込んだのは、なんと浮気相手のマンションだということが発覚。後編では、それを知ったあとの葛藤と、対応策を伺います。

取材者プロフィール千里さん(仮名)45歳
職業:大学事務のパート
家族構成:同い年の夫、13歳の息子、9歳の娘。二世帯住宅で義両親と近居。
 


全てを知っていた義母の衝撃の発言


「のんきでお恥ずかしいのですが、夫が家出した当初は、二世帯住宅で近居している義両親の家に行っているものとばかり思っていました。こちらから頭を下げるのも嫌だし、私の悪口を親友に吹き込んでいた義母にもうんざりしていましたから、まとめて放っていました。

でも、3日ほどして、家に仕事で使うであろう荷物が届いて……。しぶしぶ、階下に届けたときに発覚。夫はこの家から姿を消していたのです。

それでもまだ、ビジネスホテルにでも家出しているのだろうと思いました。ところが義母が、『千里さん、あなたが至らないから卓也が女の人を作るのよ、あちらから帰って来なかったらどうするの!?』って。ええ!? そういうこと? と、頭を殴られたような衝撃が走りました。夫は浮気をしていて、そのことを義両親も知っていたのです」