異常気象に加えて、世界的なエネルギー危機と電力料金の高騰化の中、いま注目を集めるキーワード「再生可能エネルギー」と「カーボンニュートラル」を深掘り! 社会派ライターの渥美志保とバタやんこと川端里恵の“アツバタ”コンビが、再エネ運用プラットフォームのベンチャー企業を立ち上げた堀ナナさんに、太陽光、風力などの「再生可能エネルギー」それぞれのメリット・デメリット、日本の自然エネルギー調達のポテンシャルを聞いてみました。

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写真/Kanenori from Pixabay


火山国ニッポンなのに地熱発電が発達していないのはなぜ?


川端里恵(以下、バタ):再生可能エネルギーにも、メリットも、デメリットもありますよね。

 


堀ナナさん(以下、堀):最大のメリットはCO2を排出しないこと。気候変動などの環境対策として非常に良いと思います。国内にリソースがあることも非常に大事なポイントですよね。日本はエネルギー資源が乏しいけれど、お日様も照るし風も吹く。水力発電に使える高低差のある水も多くあり、これも大事なエネルギー源といえます。
もうひとつ、水力、風力、太陽光については、物理的にシンプルで壊れにくいこともメリットです。特に太陽光は、パネルと電線とちょっとした電子機器でできるので、メンテナンスも非常に容易です。

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堀ナナさん映画プロモーターからキャリアチェンジして、 2011年に戦略系コンサルとして再生可能エネルギー業界へ。2016年に再エネファイナンス、再エネ発電事業者としてスピンアウト。事業開発チームをリードし、累計300億円の太陽光発電プロジェクトの組成、開発、建設に従事。代表を務める「Tensor Energy」は、「スタートアップ企業の甲子園」と呼ばれる「IVS LAUNCHPAD」で、2022年のファイナリストに。

アツミ:デメリットは、やっぱり不安定さでしょうか?

堀:そうですね。特に太陽光については、お天気まかせなところがありますから。ただ水力や地熱については安定したエネルギー源なので、原発のように全体の電力量を底上げする役割を担える可能性があると思います。

アツミ:ニュージーランドやアイスランドは地熱発電がすごく普及していますよね。日本も同じような火山国ですが、あんまり聞いたことがありません。でも、ニュージーランドの地熱発電所は、日本の技術で作られているものも多いとも聞いているんですが……。

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写真/Nicole Köhler from Pixabay

堀:別府などに小規模のものはありますね。火山国なのでポテンシャルは高いと思いますが、大きなハードルだと思うのは、火山や温泉の周辺って国立公園、国定公園であるケースが多いんです。現行法ではここに発電所は作れないので、法改正からやらないと。議論は始まっていますので、地熱は伸びていくのではないかなあと思います。最近では「海洋エネルギー」による発電技術も開発されているんですよ。

バタ:海洋エネルギーというと、波、とかですか?