年齢とともにライフスタイルや考え方にも変化が出てくる40代。おしゃれはしたいけれど、でも以前のようにやたらと買い物をするのも違う気がしてくる……。そんな悩みが多き世代に向けて、同世代のファッションエディター伊藤真知さんとスタイリスト水野利香さんが、頼れる大人のベーシックがいつもある「シップス」のアイテムをピックアップして解決策を模索します!
Q.毎シーズン何着も服を買うことを躊躇するように……。
とはいえおしゃれはしたい! そんな私が買うべきアイテムってありますか?
A.夏も冬も季節を問わず着られる「シーズンレス」な
アイテムを意識して選んでみては?
伊藤:若いときはいろんなテイストや流行の服を着て、いろいろ試してきましたが、服がたくさんあれば、楽しくおしゃれができるかというとそうではなくて。やっぱり、ちゃんと自分に似合う服、好きな服、着るシーンが想像できる服が揃ってないと、結局何着持っていても「着る服がない」になっちゃうんですよね。
水野:そうですね。加えて、この2年でのライフスタイルの変化も大きいはず。時間があったから服の断捨離をしたという方も少なくないと思います。そうすると自分にとって本当に必要な服を考えるようになり、似合って使える服だけ、たくさんは持ちたくないという気持ちになったという人は多いんじゃないでしょうか。
伊藤:そうかもしれません。最近は冬にかごバッグを持ったり、ファッションアイテムの季節感や素材がフレキシブルになってきて、少ないアイテムでも着こなし次第でおしゃれが楽しめる。たとえばサテン地やコットンなど軽い素材のボトムは夏はTシャツを合わせて、冬はざっくりニットと一緒に、というふうに季節を問わず、通年着ることが浸透してきた気がします。そういうものがまさに質問者さんのようなたくさん持ちたくないという人におすすめのアイテムなんじゃないかな。
水野:そうだと思います。以前に比べてレイヤードした着こなしが人気ということもシーズンレスになってきた理由のひとつかもしれません。もちろんモコモコのモヘアのニットのように秋冬だけしか着られない、けれど、その季節にこそ映えるアイテムもある。そのあたりはうまくバランスを取って買い物したり、コーディネートできるといいと思います。
シーズンレスなアイテム①
コットン素材のマキシ丈スカート
夏はTシャツとサンダルを合わせたヘルシーなスタイルで
水野:たとえばドット柄が可愛いコットン素材のマキシ丈スカート。夏はTシャツとのシンプルなワンツーコーデを盛り上げてくれる存在として活躍してくれるはずです。
伊藤:ドットプリントもそうですが、切り替えデザインも、簡単になりがちな夏のコーディネートに華やかさをプラスしてくれますよね。モノトーン柄は派手になりすぎず、合わせるトップスの色も問わないので、コーディネートしやすいのも魅力です。
秋の着こなし:黒のタートルニットに足元はブーツでフレンチシックに
伊藤:秋になったらTシャツをニットに、サンダルをブーツに変えれば、一気に秋の装いにシフトしますね。マキシ丈のスカートからちらりとのぞくブーツというバランスも新鮮!
水野:トップスとボトムで素材の質感が違うと、メリハリがついて着こなしに奥行きが出ますよね。このコーディネートでいえば、目の詰まったウールのニットに、軽やかなコットンのスカート。サンダルを合わせ、Tシャツだった夏のスタイルとは打って変わって、肌見せの分量が減ることでも季節感が変わったなという感じを演出できます。
伊藤:特にマキシ丈スカートなら、中に厚手のタイツをはいたり、インナーで調整できるので、コットン素材でも無理なく秋冬にもはけちゃうんですよね。他にもシーズンレスで着られるおすすめのアイテムってありますか?
水野:ボトムならサテン地やレース、チュールなど華やかで繊細な素材のワイドパンツやマキシ丈スカートがTシャツにもニットにも合う、シーズンレスなアイテムです。コットン素材やレーヨンなどのワンピースも、スカートと同様に秋冬はニットを重ねて着られるので長いシーズン使えますね。トップスなら、次にご紹介する新顔がイチオシです!
シーズンレスなアイテム②
ドライタッチな透け感タートルトップス
夏の着こなし:一枚で着て風通しのいいワイドパンツと一緒に
伊藤:ここ数年、透け感のあるウールのタートルニットは秋冬によく見かけて便利だなと思っていましたが、こちらはドライタッチでさらっと着られるポリエステル100%だそう。かなり薄くて軽いので、一日冷房の効いた室内で過ごすときなど、今の時期にもおすすめです!
水野:暑い時期にタートル!? と思われる方もいるかもしれませんが、かなり冷房が効いた室内ではTシャツ一枚だと首のあたりが薄ら寒くて、ストールを巻いたりすることありますよね? ドライタッチなタートルなら、トップス一枚で首元を冷やさなくて済むし、意外にちょうどいいんですよ。長袖だから夏の刺すような日差しからも守ってもらえますし。
伊藤:ただ透け感のあるトップスってインナー選びに迷うことも。黒なら同じく黒のキャミソールでいいかなとわかるんですが、白ベージュのような明るい色は何色がおすすめですか?
水野:白の透けるトップスに白のインナーを合わせると、結構インナーの存在感が出ちゃうんですよ。だからベージュやキャメルを合わせるのがおすすめ。そして透け感のあるトップスを買うときにはセットでインナーも買っておく。これが鉄則です。あとで買おうと思うと、なかなか見つからない、探す時間がとれないとかで、せっかく買ったトップスなのに結局着ないままどんどん時間が過ぎちゃう……なんてことになったり。
伊藤:たしかに起こりがち(笑)。このキャミソールはカップ付きだし、胸元のVネックデザインもいいですよね。デコルテが開いたインナーのほうがトップスの透け感が生きるというか。普段はVネックをあまり着ないんですが、レイヤードのほんのり肌が透ける感じは女性らしさが出ていいかもしれません。しかもストラップにアジャスターがついているので、自分に合った長さに調節できるのも本当に優秀です。
秋の着こなし:スウェットとの重ね着で。チラ見せした”白”が着こなしのアクセントに
伊藤:スウェットトップスにチェックのスカートでも十分コーディネートは成立しますが、白のタートルがちらっとのぞくと、ぐっとおしゃれ度が上がりますね。そして首が守られて秋冬でも肌寒くなく快適!
水野:シアーであることもポイントです。いわゆる普通のタートルニットで同じコーディネートをすると、ちょっとほっこりしちゃうというか……。透け感があって薄手だからこそ、重ね着しても重く見えないんですよね。
伊藤:確かにそうかも! ドライタッチでさらっと着られるから、スウェットはもちろんですが、ニットと重ねたり、シャツの中に着てもよさそうですね。
Column
手頃な価格のセレクトブランドの「バッグ」に注目しています!
「シップスはオリジナルはもちろんですが、セレクトブランドがまた絶妙なんです。特に私が注目しているのはバッグ。たとえば、今回の企画のコーディネートでも大活躍だった『アドカラム』。アニマルフリー、ファーフリーな素材を使ったファッション小物ブランドで、着こなしのアクセントになるフォルムや色使いが魅力的。しかも1万円が中心で、手にしやすい価格帯というのも見逃せません」(水野さん)
今回教わったおふたりのプロフィールをチェック!
伊藤真知
ファッションエディター。1979年生まれ。津田塾大学卒業後、出版社に勤務。その後フリーとなり、『BAILA』『LEE』『Marisol』など、幅広い女性誌で活躍。ファッションページの編集やインタビューの他、ブランドのカタログ製作なども手がける。ユニクロをテーマにした企画を多く担当し、自身もユニクロを偏愛していたことから生まれた初の著書『「ユニクロは3枚重ねるとおしゃれ」の法則』が好評発売中。本人のシンプルだけれどどこかお茶目なカジュアルコーデはさまざまな媒体で注目されている。 instagram:@machiito__
水野利香
約8年の会社員期間を経て、mi-molletでもおなじみスタイリスト佐藤佳菜子さんに師事。独立後は女性ファッション誌で活躍。華やかさもカジュアルさもバランス良く取り入れた大人のコーディネートが得意。特にさりげない小物合わせのテクニックに定評あり。
提供/シップス
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スタイリング/水野利香
撮影/目黒智子
ヘア&メイク/神戸春美
構成・文/幸山梨奈
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