ところがパリに来てみると。マダムたちの格好は、流行や着回し、なんなら年相応かどうかなんてことはまるで関係ない様子。一度見たら忘れられないほど派手な柄のコートを着ているマダムに遭遇したり、どう見ても60〜70代マダムがショッキングピンクのスーツを着ていたり、膝上15cmくらいのミニスカートを履いたマダムが爆走しているのを見た時は
でも、ショッキングピンクのスーツはマダムの美しいプラチナヘアを引き立てていたし、ミニスカートのマダムは、シュッと綺麗な脚が素敵でした。すごい柄のコートを着たマダムの写真はYouTubeのサムネイルに使ったところ、世界中の人から「なんて素敵なマダムとコート!」というコメントが殺到。フランス人は、自分を魅力的に見せるもの、色や柄をわかっている人が多いから、流行や人の目にも惑わされないのだな、と納得したのです。
そう言った様子を見るにつけ、私も日本にいた頃は持ったことのなかった柄のバッグや、着回しには難易な大胆色の服を手に取るようになりました。「ものは試しだ」とまとってみると、意外としっくりまとまったりする。そして色柄ものって、目を引きやすいからか「素敵!」なんて言われることが格段に増えたのです。
そう、コーディネイトは3色までの呪縛から解き放たれて(杏里さんすみません)、色も柄も自分がいいと思ったものを好きにまとうようになったら、あれほど苦労して手に入れようとしてた“おしゃれ感”が、ちょっと生まれて来たような。
華やかな色や柄は確かに着回しにくいかもしれないけれど、よくよく考えると、なんで着回す必要があるのかしら。毎日ちょっとずつ違う無難な服を着ている人より、いつも同じ服でも華やかでお洒落なスタイルの人に、私はなりたい。もちろんベーシックカラーが好きな人は無理する必要はないけれど、カラフル好きなのにいろいろ考えて躊躇しているようなら、恐れずに色や柄をもっと自由に楽しむことで、センスは磨いていけると思うのです。
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