役名で呼んでもらえることは、すごくうれしい


――お話を聞いていると、清原さんはとてもよく笑う方ですよね。演じる役柄がわりと大人しい役が多いので、そのイメージが一般的に強いと思いますが、そんな世の中のイメージと素の自分にギャップはあると思いますか。

清原果耶、20歳の瞳が見つめる先「楽しいも悲しいも、全部の感情を受け止めて生きていきたい」_img4

 

あると思います。今まで陰に入る役が多くて。とてもやりがいがあるので、そんなイメージを持っていただけていることにうれしいなと思う反面、初めてお会いするキャストの方からよく「そんなに喋る人だと思わなかった」とか「もっとクールで寡黙なイメージだった」と言われることが多いので、ちょっと困ってます(笑)。

――そんなに重いものを背負っているわけではないぞと。

はい。気楽に生きています(笑)。

――そんなふうに役のイメージが先行することは嫌だったりしますか。

嫌じゃないです。むしろありがたいなと思っています。私、いちばん初めに出たドラマが『あさが来た』なんですけど、みんなから「おふゆちゃん」って役名で呼んでいただいたり。それこそ『おかえりモネ』のときはいろんな方から「モネちゃん」と呼んでいただけることがすごくうれしくて。

役名で呼んでもらえるほど、その人の心に残ったのかなと思うと、私は純粋にありがとうございますと思いますし、今回もまたみなさんから「翡翠ちゃん」って言ってもらえたらうれしいです。

 

――俳優にとって、演じ終えた作品や役はどういうものなんでしょうか。

どの作品もかけがえのないものですし、私だからできた役があったと胸を張って言えるぐらい、そのときは頑張っていたので、全部いい思い出です。思い返したら、大変だったこともいろいろありますけど、どの役も本当にやってよかったなと思うものばかり。なので、出会えてよかったなと今も思います。

清原果耶、20歳の瞳が見つめる先「楽しいも悲しいも、全部の感情を受け止めて生きていきたい」_img5

 

――ふと何気ない日常の場面で、自分が演じた役の台詞やシーンを思い出すことはありますか。

あると思います。この空気感知ってると思ったら、以前、何かのロケで行った場所だったり。それで、ふっとそのときのことを思い出して懐かしんだりすることはありますね。

――そう考えると、まだ20歳ですが、何人分もの濃い人生を生きてきたんですね。

そうですね。濃く生きてると思います。