エリザベス女王の国葬は“漆黒のジュエリー”に想いを込めて


96歳で死去した英国・エリザベス女王の国葬が、9月19日にロンドン・ウェストミンスター寺院で行われ、日本から天皇皇后両陛下が参列されました。

英国王室と日本の皇室の縁は深く、国葬当日に雅子さまが着けられていたイヤリングとネックレスからもそれを伺い知ることができます。

天皇皇后両陛下は9月19日、ロンドンのチャーチハウスでエリザベス女王を悼み弔問記帳しました。写真/代表撮影/ロイター/アフロ

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雅子さまがこの日着用していたのは、漆黒の「ジェット」でした。ジェットは、和名で黒玉(こくぎょく)といいます。古代の樹木の化石を磨き上げられることで作られるジュエリーです。

英国のビクトリア女王(エリザベス女王の高祖母にあたる)が最愛のアルバート公を亡くした後、長くジェットを身につけて喪に服したことから「モーニングジュエリー」つまり「喪の宝石」として知られてきました。

日本の皇室でも、英国王室に倣って黒の礼装のときはジェットを身に着けるようになったとも言われています。

 

ウェストミンスター寺院での国葬に向かわれる天皇皇后両陛下。雅子さまは黒のワンピースとジャケットに、ジェットのジュエリーを身につけられて。写真/REX/アフロ

ウェストミンスター寺院でのご様子。前列はヨルダンのアブドゥラ2世国王とラニア王妃。写真/代表撮影/ロイター/アフロ

パールとジェットは同じ有機物ですが、ジェットで完成するブラックフォーマルは、よりシックで、控えめながら強い存在感を感じさせます。写真/代表撮影/ロイター/アフロ