「推し語り」の醍醐味、好き勝手に妄想してみた
ヒオカ 羽生くんにしてほしいことってありますか?
Vanessa これは、パラレルワールドでのことだと仮定させてください。前提として本当にやってほしいわけではないんです。その上でやってほしいのは、ゲーム実況ですね。ホラーゲームで、一切言葉を発さないとか、おもしろくないですか? あとモーニングルーティン。
ヒオカ ああああ。
Vanessa あとは、爪を切る動画を。「あ! 深爪! でもいいや、伸びるし」とか。日曜日のお父さんみたいなことやってほしいですね。「チョコ食べたんですけど、72%とか、苦いですね」とか。そういう、どうでもいいことを言ってほしいですね。
ヒオカ Vanessaさんにはぜひ、羽生くんのキャッチフレーズについてもお聞きしたくて。私は、「人類の感情の発信基地」「世界の運命を背負った男」「見える世界全てに儚(はかな)フィルターをかける男」ですね。羽生くんの演技を見ると、世界全てが儚く、ノスタルジックに見えるんです。
あと、「振り幅エグいて!」と常々思っていて。純真な少女のようだったり、あるときはジェントルマン、ダンサー、夜叉、覇王、ダンサー、バレリーノ。ものすごく妖艶だったり、ゾッとするほどの色香があったり。「CHANGE」のときは本当に軽やかで楽しそうな男の子、って感じ。まったく違う表情を見せる。羽生くんって何人いるの?!
Vanessa 私は「サンリオの皮をかぶった刃牙(バキ)」ですね。
ヒオカ 『グラップラー刃牙』(漫画)ってすごい絵のタッチですね。
Vanessa 羽生くんって、人間の肉体の極致をいってるんですよね。しっかり人間工学を学んだ上での筋肉。
ヒオカ 彫刻ですよね。
Vanessa もうね、ダビデが嫉妬します。ダ・ヴィンチも一度は描きたかったと思います。
対談前編はこちら!
職業・羽生結弦。その魅力を、「紙コップ」と「髪の毛の先」になりたい2人が語る【Vanessa×ヒオカの推し語り】>>
『羽生結弦 アマチュア時代 全記録』
編集・販売:CCCメディアハウス 2640円(税込)
2022年夏、プロ転向を表明したフィギュアスケーターの羽生結弦選手。本作では全528点におよぶ報道写真と当時のニュース原稿と共に、羽生選手のアマチュア時代の軌跡を辿ります。輝かしい功績とその裏にあった知られざる苦悩、その両方を克明に写した本書は、資料的価値はもちろん、これまでのステージに感動の花束を投げ、プロ転向後のステージに感謝の気持ちを贈りたくなる1冊。
取材・文/ヒオカ
撮影/水野昭子(講談社写真部)
構成/金澤英恵
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