手拍子に合掌⋯⋯手を使った「もやだる3秒リセットスイッチ」4種


スイッチのポイントは、体を動かして五感を刺激すること。
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚のいずれかを刺激して、意識を「今」に戻します。
刺激する感覚器は、ひとつでも、ふたつでもかまいません。
そして、3秒くらいでできる簡単な動作にすることです。

場所や状況によっては使えないものもあるかもしれませんが、基本的にはすぐに覚えられる簡単な動きで、即、実践できるものです。どれも効果のあるスイッチなので、使いやすそうなスイッチから試してみてください。

1:「手拍子パチン」


一丁締めと同じく、パチンと1回打ち鳴らすだけです。それだけで、パチンと耳に響く音がネガティブに振れた感情を「今」に戻してくれます。

「もやだる」を3秒でリセット。疲れた時に試したい、京都の禅僧が教える9つの簡単なスイッチ_img0

目の前に相手がいるときは使えませんが、デスクに戻ったりトイレに入ったときにパチン。歩きながらパチン。オンラインなら、音をミュートにすると使えます。

 

2:「合掌」


両方の手のひらを胸の前で合わせることを合掌といいますが、みなさんも神仏の前では合掌するのがふつうだと思います。

注意点は、両手のひらが触れ合っている部分に意識を向けること。右手で左手を、左手で右手を感じることがポイントになります。私たちは、ふだん自分の体を感じることはあまりないと思います。それだけに、手のひらに意識を集中することで「今」に戻りやすくなるのです。

「もやだる」を3秒でリセット。疲れた時に試したい、京都の禅僧が教える9つの簡単なスイッチ_img1

胸の前で手を合わせます。胸の前でできないときは、おなかの前でもかまいません。右手で左手を、左手で右手を感じながら、3秒くらい手を合わせてください。

ただし、もやだる状態が長く続いている人は、手を合わせている3秒間に、イヤなことが頭に浮かんできてネガティブな感情が生まれることがあるかもしれません。そんなときは、手を合わせながら、「私は幸せでありますように、みんなも幸せでありますように」と声に出して唱えましょう。
声を出せない状況なら、心の中で唱えてもかまいません。

自分や他人の幸せを祈ったあとに、イライラしたり、むかついたりするのは、なかなかむずかしいものです。

3:「指ろうそく」


ろうそくに見立てた2本の指先に、イメージで火をつけ、息を吹きかけて消す。指先をしっかり見つめて炎をイメージし、ゆっくり息を吹きかける。指先で吹きかけた息を感じることも大切です。

「もやだる」を3秒でリセット。疲れた時に試したい、京都の禅僧が教える9つの簡単なスイッチ_img2

①ろうそくに見立てた1本の指先に火を灯す。
②ろうそくの炎を、息を吹きかけて消す。

指先にイメージした炎を消すまで3秒くらいで十分ですが、少し時間があるときは、息を吐ききるくらいまで吹きかけると、より意識を集中できて、「今」に戻ることができます。それでも15〜20秒くらいではないでしょうか。

もやだる状態になると、気づかないうちに呼吸が浅くなっているものです。もう少し正確にいえば、吐く息が短くなっています。吐く息が長くなると、それだけでも心が落ち着きます。

「指ろうそく」は、カチンときたり、ムカッとしたりなど、怒りの感情が現れたときにとくに有効です。