ステージ全体が、まるで童話「ピーターパン」に登場するネバーランドに――。
韓国の5人組グループTOMORROW X TOGETER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)が、1月26日、韓国で5th Mini Album『The Name Chapter : TEMPTATION』のメディアショーケースを行いました。K-POPの第4世代のリーダーとしての存在感を高めるTXTが満を持してリリースし、予約販売数が世界で約216万枚を突破した注目のアルバムです。「成長しながら目の前の誘惑に揺れる青春ストーリー」という、ドラマチックなコンセプトがくっきり浮き彫りになった、ショーケースの様子をお伝えします!

(P)&(C) BIGHIT MUSIC

昨年5月以来、9か月ぶりのカムバック。会場とオンラインで世界の記者が見守る中、ちょっぴり緊張した表情でメンバーが立ったのは、一面に星が瞬く夜空と窓辺を模したステージ。そう、ピーターパンがウェンディたちとネバーランドに飛び立つシーンを彷彿とさせます。そういえば、肌がキラキラ輝くメイクも、ティンカーベルの「妖精の粉」みたい……。

 

TXTは、デビュー以来ずっと、少年の成長物語を歌い続けてきました。少年たちが出会って一つの夢を追い求める『THE DREAM CHAPTER』、そして窮屈な現実のなかで経験する葛藤を歌った『THE CHAOS CHAPTER』。『The Name Chapter : TEMPTATION』は、その後を描く新シリーズの最初のエピソードです。

「『The Name Chapter : TEMPTATION』は、未来のために遠いところに発つ決心をした後の物語を書いたアルバムです」とリーダーのSOOBINがコンセプトを説明。タイトル曲「Sugar Rush Ride」ついては、「オルタナティブなポップダンスジャンル。さわやかで幻想的、セクシーな魅力を感じられる曲です。抗うことができない悪魔の誘惑に陥った少年。悪魔の誘惑で感じる気分を「Sugar Rush(甘さによって気分が浮き立った状態)」に例えて表現しました」(TAEHYUN)。

YEONJUNは、「曲の中で悪魔になったり少年になったりするので、表情に心を配りました。ポイントになる振り付けとして、誰かを誘惑するような“Gimme Sugaダンス”があります!」と、誘惑の息を吹きだす動作と両手の人差し指を突き合わせるキメダンスを披露しました。

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島に漂流した5人が緑の大地で踊る「Sugar Rush Ride」のミュージックビデオの後、暗転したステージにグリーンの光に包まれて登場した5人が、パフォーマンスをメディアに初披露。ポップでみずみずしくはじける冒頭のパートからYEONJUNが「The devil said」とつぶやくと一気に反転し、ため息をつきながら悪魔のささやきに煩悶するように踊るGimme Sugaダンスに。「Gimme Gimme more」とくり返す歌詞の「more」の発音がTXTのファンダムの名前「MOA」に重なって、ファンに呼びかけているような錯覚に陥ります。さらに、韓国の伝統芸能パンソリの「春香歌」をサンプリングしたフレーズ「こっちに来てもっと/背負って遊ぼう、もっと」とともに伝統舞踊のステップも。一曲のなかにさまざまなサウンドを取り込み、少年から青年へと成長する過程をダンスと表情で描き切る。まるで一作のミュージカルを観ているような、圧巻のステージでした。

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パフォーマンスのあとは、着席してトークの時間に。アルバムにはポップジャンルのオリジナル英語曲の「Devil by the Window」、アフロポップの「Tinnitus(Wanna be a rock)」など5曲が収められています。なかでも注目は、HYBEを率いるパン・シヒョク議長がメンバーたちに「自分のストーリーをこの曲に書いたらどうか」と提案した「Happy Fools (feat. Coi Leray)」。YEONJUNがトップライン(メロディー)を担当し、メンバー全員が作詞に参加して、本人たちの経験談を盛り込んだといいます。