“禁断の愛“のエロスと大人の色気ダダ漏れ…映画『別れる決心』パク・ヘイルさんインタビュー

タン・ウェイさんは田園で家庭菜園を育てながら飾らない姿で私たちを迎え、自分が収穫した農産物で料理を作ってくれました

――容疑者のソレを演じたタン・ウェイさんに大人の女性の魅力を感じた瞬間について教えてください。

オファーを受けた後、監督と作品と役について少しずつ話を膨らませながら、「タン・ウェイさんに会いに行こう」ということになり、（韓国映画『レイトオータム』のキム・テヨン監督と結婚して住居がある）京畿道の自然豊かなある場所に会いに行きました。

皆さんがタン・ウェイさんにどんなイメージを持っているかわかりませんが、私はとても保守的で洗練された人というイメージを抱いていました。ところが、タン・ウェイさんは田園で家庭菜園を育てながら飾らない姿で私たちを迎えたんです。自分が収穫した農産物で料理を作ってくれました。会った瞬間から私のイメージが完全に崩れました。とても純粋で控えめな人でした。台本の読み合わせの際には言葉の壁があるかと思いましたが、目線やジェスチャーで心を通わせました。

タン・ウェイさんの役は、韓国語が流暢でない中国人という設定ですよね。それでいながら作品をけん引していく、プレッシャーが大きい役のはずです。私たちの関係も最初は映画の中の二人に似ていたけれど、釜山で撮影する頃には、合間に一緒に散歩をしたりするようになりました。ソレは感情のふり幅が大きい役ですが、タン・ウェイさんは感情や心の傷を内に秘めていました。カメラの前で演技の準備をする姿を見守りながら、演技力に驚きました。

タン・ウェイさんは、都会的でありながらも田園的なイメージを同時に持っている非常にユニークなイメージの俳優です。それは多様なキャラクターを演じることができるという意味でもあります。言語感覚も非常に優れています。まったく知らなかった韓国語を使ってソレを魅力的に演じながら、感情を失わない姿を見て、素晴らしい俳優だなと思いました。

学ぶ点も本当に多い俳優で、ヘジュンというキャラクターを演じながらたくさん助けてもらいました。ソレ役にタン・ウェイさん以外の俳優は考えられないくらいですからね。彼女のすべてのシーンが魅力的でした。

――ヘジュンとソレが初めて会ったシーンで、ヘジュンはソレを長い間見つめます。なぜあんなに長く見つめていたのでしょうか。

シナリオに「見つめる」と書かれていたので、ずっと見つめていました。初めて出会った時の感情をそのシーンに込めているうちに、ヘジュンという人物を演じるスイッチが入りました。あまりにも長い間見つめていたので、編集でカットされると思っていたのですが、監督はそのシーンを使いました。義務的に演じていたら、ソレに対する気持ちを掴むまでにもっと時間がかかり、ストーリーの流れが違うものになっていたかもしれません。自分で言うのもなんですが、すごくうまく撮れたシーンだと思っています。