おすすめなのは、「増えた選択肢の中から、いいとこ取り」すること。

そもそも、身体が健康なのであれば痩せる必要はないのです。けれど本当に痩せたい・コンプレックスがぬぐえないというのであれば、運動や食事制限などの根性型ダイエットは卒業して、思いきって痩身・小顔マッサージや脂肪吸引、美容医療機器を活用して効率よく「痩せ見え」させる方向に振り切るのもアリなのではないでしょうか。

それに加えて、最近は女性服のサイズ展開を増やしているブランドがたくさんあります。昔だったら、「素敵な服は、痩せている人向けのサイズしかない」みたいなこともままありましたが、今は違います。いろいろな体型の人を想定した、着こなしテクニックなども雑誌やウェブでたくさん紹介されていますよね。
 

コンプレックスの存在が覆い隠すもの

 

「美容テクニックや着こなしで“痩せ見え”させても、根本的な解決にはならないんじゃない?」

もちろん、ダイエットを成功させて理想の体型を手に入れるに越したことはないかもしれない。もしくは、カナコさんの「痩せている方が素敵」という価値観を根本から変えることができれば、その方が幸せなのかもしれない。でもそれらは簡単なことではないし、おそらくそれなりに時間も気力も必要でしょう。

人はあまりに大きなコンプレックスがあると、他のことをなかなか考えられなくなります。

肌や髪、声、振る舞いや仕草など、体型以外にその人らしいチャームポイントがあるかもしれないのに、「私は太っている」という強い強い思いが、それを見つける目を曇らせてしまうのではないかと思うのです。

「やりがいのある仕事をし、よい友人がいても、『私は太っているから損をしている』という思いがぬぐえません」とカナコさんが書いている通り、容姿以外の「自分の宝物」のことにも、思いが及ばなくなってしまうのではないでしょうか。それは、あまりにももったいないことです。

コンプレックスとは、自分の視界を遮っている大きな雲のようなもの。「いいとこ取り」の提案は、その雲をちょっとどかす・ちょっと薄めることで、その人の視野を広げるのが狙いです。

体型で悩む人に、「体型なんかで悩まないで」とはとても言えません。しかし、「体型は、カナコさんを構成する要素の一つでしかない」ことは確かです。美容やファッションの選択肢をうまくつかって、カナコさんを悩ませる大きな雲を、少しどかしてみてください。もしかすると、これまで見えていなかったご自身の美点に気づけるかもしれません。

 

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職場や家庭で、イラっとしたけど言えなかった、違和感を感じたけど言葉にできなかった、モヤモヤしているのは私だけ? と思った経験がありましたら教えてください。エピソードを掲載させて頂く際はミモレの会員ニックネームではなく、仮名でご紹介します。皆さまからのエピソード投稿をお待ちしております。

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〔ミモレ編集室〕は、ミモレのオフィシャルコミュニティです。「好きを伝え、つなぎ、つながる」をキャッチフレーズに、〔ミモレ編集室〕メンバーの一人一人がこれまでに培ってきた美意識や好きなこと、最近気になっていることなどを自由にシェアし、繋がる場です。

文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

 

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