春ドラマのなかで、いちばん“リアタイ欲”をくすぐられるのが『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系/以下『ペンディングトレイン』)です。もう続きが気になりすぎて、予定に「ペンディングトレインを観る!」と組み込んでいるくらい。そのあとに今期の推し作品『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)も始まるし、ちょうどいいんですよね。6月までの“華金”は、エンタメを楽しむことになりそうです。

 
【ペンディングトレイン あらすじ】
都心へ向かう電車の一両が、未来の荒廃した世界にワープしてしまう。SNSはおろか、スマートフォン自体が役に立たない世界に放り出された乗客たち。偶然か運命か……。乗り合わせていた乗客たちによる、生き抜くためのサバイバル生活が幕を開ける。

『ペンディングトレイン』が実際に始まるまでは、ありがちな異世界ものかな? と思っていました。似た題材の『漂流教室』は、舞台が学校だったから、水や食料の備蓄がある程度あったけれど、このドラマは電車の1両だけが飛ばされてしまった。そんな過酷な状況で、人間が生き抜くのって無理がない? それで、10話いける? って。

でも、観れば観るほど、いろいろな要素が足されていくんですよね。サバイバル、人間ドラマ、ラブストーリー、環境への問題提起、そしてSNS依存。しかも、電車がワープした直前に起きた殺人事件の犯人が、車内にいるかもしれないフラグが立っており、サスペンスまで含まれている。今ではむしろ、10話で完結するんかこれ?! と思っております(笑)。