「賃貸はいつか結婚するまでの仮住まい」の考えをやめたら、驚くほどメンタルが安定した【40代独身・中古マンション購入記】_img0
 

はじめまして。エディターの堂坂由香と申します。出版社勤務を経て、現在はフリーランスのエディター&ライターとして女性向けのファッションやライフスタイル、ジュエリーなどのコンテンツを日々作っています。

突然ですが現在41歳で独身一人暮らしの私は、5年前に築15年の中古マンションの一室を購入しました。他の物件は内見もせず、完全に勢いで今の家を買ってしまったのですが、結果的に家を購入したことで精神的に安定し、生活の質がぐんと向上した気がしています。

今回は家を買ったことでメンタルが安定した理由と、多少古くてもリノベせずに自分らしく暮らすために工夫していることをご紹介いたします。

 

漠然とした“未来"のために
“今”の生活をないがしろにしていた

 

20代の終わりから6年ほど、1DKの小さな賃貸マンションに住んでいました。当時の私は月刊誌の女性誌編集部で働いていたこともあり、平日は家にはほぼ寝に帰るだけの生活。ろくに料理もせず、テーブルと椅子を置くスペースもなかったので、いつもソファのローテーブルで食事をするような日々でした。

住み始めた20代の頃はそれなりに満足していましたが、便利だけれど、どこか生活感に欠ける街もこの部屋での生活も、30代半ばに差し掛かった自分にはだんだんと合わなくなってきていました。

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ソファとローテーブルを置くだけで一杯だったかつての部屋。収納も少なくごちゃごちゃしていました。

2018年の終わり、ふと「この借り暮らしのような生活を私はいつまで続けるんだろう?」と思うと、途端に自分の未来がとてもつまらないものに感じられました。結婚の予定なんてないのになんとなく、そのときの家を「いつか結婚するまでの借りの住まい」と自分の中で位置付けていたことにも気がつきました。

よく分からない未来のために、「ちゃんと椅子に座って食事がしたい」「もう少し生活感のある街に住みたい」といった今の自分の願望をないがしろにしていたのです。

ちょうど年末で実家に帰省するタイミングだったので母にその話をすると、不動産探しが特技である母が持ち前のリサーチ力を発揮。年明けすぐに気になる部屋を内見し、あれよあれよという間に1LDKの中古マンションを購入することになりました。
 

即購入の理由は
南向きの小さな庭付きテラス

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目の前に窓のない建物があるため、人目を気にせず一日中窓を開けっ放しにできることも、購入の決め手のひとつでした。

1件しか内見せずに購入した決め手は、小さな庭の付いたテラスでした。

20代の頃は植物になんて見向きもしなかったのですが、だんだんと年を重ねるにつれ、花を飾ったり育てたりすることが自分にとって欠かせない習慣になっていました。物件の図面を見ながら「レモンやオリーブの木を育ててみたい!」「天気のいい日はテラスでお茶ができるかも!」などと一人で妄想していたことを覚えています。

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内見のときの写真。この小さな庭付きテラスが一目惚れの理由です。


ローンを組んだことで
精神的な安定感が生まれた


「マンションを購入しました」なんてサラッと書いてしまいましたが、もちろんキャッシュで払えるほどの貯金を持っているはずもなく、銀行でしっかりと35年ローンを組みました(当時はまだ会社員だったので、なんとか無事ローンを組むことができました)。

「返済まで35年ということは、返済が終わる頃には70歳か……」と考えると気が遠くなりましたが、私の場合は逆に一家の大黒柱感(一人暮らしですが)が生まれ、「気合い入れて働くぞ!」という謎の精神的安定感が生まれたのです。

また(ローン返済中とはいえ)“自分の持ち家がある”という事実は、自分にとっては「この先ずっと一人でも、住む場所だけはなんとかなる」という大きな安心感に繋がりました。

 
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