質問⑤ あなたの人生を変えた「運命の出会い」は?
これまでの人生を振り返ってみると、数えきれないほどたくさんの出会いや別れがあったことでしょう。その中には、自分の人生が大きく変わった「忘れられない出会い」もあったはずです。
運命の出会いを思い出す過程では、わたしたちひとりひとりの人生のストーリーも自然と浮かび上がってきます。
人生は芝居に似ています。人生というステージで、シーンごとに登場人物は入れ替わりながらも、主人公である自分自身は出会いと別れのストーリーを通して成長し、自らのテーマを表現して生きています。
わたしの人生でも、フェーズが大きく変わったときには、必ず人との出会いと別れがありました。
あなたにも、たくさんの運命の出会いがあったはずです。その出会いが、今のあなたをつくり、確実にあなたの人生のテーマにも影響を与えているはずです。
すべての人に、人生のテーマがあります。そのテーマこそがあなたの人生に意味や意義(Meaning)を与えてくれます。
「Meaning」とは、何も壮大なものである必要はありません。これまでのひとつひとつの出会いにも、必ず意味があります。その出会いに意味を見いだすことができると、そのつながりは唯一無二の「ご縁」として認識されていくのです。
杉村貴子(すぎむら・たかこ)さん
Well-being Academia代表兼ウェルビーイング・コンサルタント。我究館会長。ジャパンビジネスラボ会長。ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップ公式アシスタント&ファシリテーター。日本ポジティブ心理学協会 会員。国家資格キャリアコンサルタント。青山学院大学経済学部卒業。大学時代、テレビ朝日のお天気キャスターやスポーツリポーターとして活動したのち、1997年に日本航空にCAとして入社。1998年に『絶対内定』の著者であり、ジャパンビジネスラボ/我究館(日本初のキャリアデザインスクール)の創業者・杉村太郎と結婚。2000年に夫のハーバード大学ケネディスクール留学を機に渡米。帰国後、証券アナリスト(CMA)としてBS朝日のニュースキャスターを務め、上場企業の経営者100人にインタビューを行い経済誌にも連載を持つ。夫の闘病を機に、大和総研に入社。調査本部にてマーケットリサーチを担当し、同社をアナリストランキング・リサーチ部門で4位から1位に返り咲かせる。その後、企画、新卒採用・人材開発、広報に携わる。杉村太郎没後、2014年よりジャパンビジネスラボの代表取締役に就任。キャリア理論や心理学を学ぶなかで、元全米キャリア学会会長のサニー・S・ハンセン博士が提唱する「4L理論」に人生を充実させるヒントを見いだし、2017年に自分らしい生き方を支援するスクール「ワーク・ライフデザイン」を設立。2019年にポジティブ心理学の創設者であるマーティン・セリグマン博士と幸福学研究の権威であるエド・ディーナー博士に師事したのち、Well-being Academiaを起ち上げる。一男一女のワーキングシングルマザー。
『たとえ明日終わったとしても「やり残したことはない」と思える人生にする』
著者:杉村貴子(すぎむら・たかこ) 日本実業出版社 1650円(税込)
本書は、『絶対内定』や我究館の創業者として知られる夫・杉村太郎が47歳という志半ばで原発不明がんで亡くなる直前に遺した「やりたいことは次々に出てくるけれど、うん。やり残したことはない」という言葉をきっかけに生まれました。キャリアや心理学を背景にした36の質問に答えながら、自分なりの「幸せ」に気づき、育てることができる、今話題の「ウェルビーイング」の実践書です。
写真:Shutterstock
構成/大槻由実子
Comment