『東京ラブストーリー』『ロングバケーション』『101回目のプロポーズ』『やまとなでしこ』……などなど、数々の恋愛ドラマを生み出してきたフジテレビの月曜21時枠(通称:月9)。現在は、医療ものやリーガルドラマが多くなっていますが、かつて月9といえば当たり前のように恋愛ドラマが放送されていました。というか、今もなお当時のイメージが残っていますよね。

しかし、意外にも2018年の『海月姫』以降、恋愛ドラマの放送はなかったんです(オリジナルラブストーリーに至っては、2016年の『好きな人がいること』以降放送なし)。だからこそ、7月期からスタートする『真夏のシンデレラ』は、“原点回帰”って感じですよね。住む世界の異なる男女が真夏の海で運命的に出会うという設定からして、THE・王道。「波の数だけ出会いがあり、砂の数だけ恋がある」なんていうベタベタなキャッチコピーも、もはや恋しかった!

情報解禁日に、“夏の月9”がトレンド入りするなど、視聴者からの期待を多く集めている『真夏のシンデレラ』。フジテレビが満を持して打ち出すオリジナルラブストーリーは、どのような作品になるのでしょうか。

 


『silent』のようなムーブメントが巻き起こる?


昨年の冬、ムーブメントを巻き起こした『silent』。同作の脚本は、2021年に『フジテレビヤングシナリオ大賞』を受賞したばかりで、連続ドラマの執筆未経験だった生方美久さんが担当していました。いきなり、新人を連ドラ(しかもGP帯!)に起用するというのは、なかなか勇気がいることだったはず。でも、あの瑞々しい台詞や“今っぽい”シーンの数々は、新人だからこそ紡げたものだったと思うんです。

だからこそ、『真夏のシンデレラ』の脚本を、賞を受賞したばかりの新人・市東さやかさんが担当されると知った時は、スタッフ陣の熱い想いを感じました。ベテランを起用するのではなく、あえて新人にオリジナルストーリーを任せることで、フジテレビに新しい風を吹かせていく。“冬”の次は、“夏”の名作が誕生する瞬間を見たい!