「僕は歩く。何も考えないでノンストレスに」3年目・甲斐翔真がかつてない大役に挑みながらも大切にするもの

大成功にしたいのは、感情が動く瞬間が楽しみだから

――やりがいのある現場なのですね。もしかして、以前よりも少しお痩せになられたような？

甲斐：少し痩せたかもしれません。もう上演が目の前に迫っているので、追い込みです。楽しみでもあり、あっという間だったなという感じもあり……。ブロードウェイ版で同じクリスチャン役を演じたアーロン（・トヴェイト）も「すっごく大変だけど、すっごく楽しい！」と言っていましたし(笑)。

ミュージカルというものを愛して、作品を愛して、観に来てくださった方を非現実の世界へ持っていけるか、皆さんの脳裏に痕跡を焼き付けられるか……。すごいモノを観ると脳が活性化されるじゃないですか。“感動”は泣くだけではなく、“感情が動く”ということなので、そういう場所へ皆さんを連れていけるといいなぁと思います。普通に生きていると、感情が動く瞬間はそうそうないですから。

――確かにミュージカルは一気に非日常へ連れて行ってもらえるので、観終わったあとにはフワフワした気分になります。

甲斐：まずはこの『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』を大成功に収めたいですね。この作品は日本のミュージカルシーンに革命を起こせる作品だと思っていて、そのためにはミュージカルに触れたことがない方々にも興味を持っていただかないといけないわけです。僕たちも一生懸命この作品を広めていきますが、この記事を読んでくださっている方は、もう僕と、そして『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』と出合ってしまっているので、来ていただかざるを得ない状況です(笑)。

決して後悔はさせません！　ぜひ帝国劇場にいらして、僕を、そしてほかのキャストの皆さん、それから『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』のゴージャスな世界観を楽しんでください。

前編
「「負けないように僕のやり方で」若きプリンス・甲斐翔真、ミュージカル界を無双中。影響を受けている存在は」＞＞