海外移住=キラキラした毎日ではない
「海外で出稼ぎをして、日本のときよりも給料が上がり、華やかな生活をしている」というニュースがテレビやSNSで広まったことから、海外生活=キラキラして華やかと思っている人もいるかもしれません。ワーキングホリデーや学生になるのであれば、あちこちに友達と出かけたりすることが多いのかもしれませんが、私のように子供中心で生活するような滞在なら、“普通の毎日”をおこなう場所を変えただけ。待っているのは“普通の生活”です。
この1年でキラキラしたことはなにもありませんでしたが、代わりに、「コレを買うならこのスーパーが安い」とか「あそこのスーパーよりあっちのスーパーのほうがお肉が新鮮」とか「日本の調味料を買うならこのスーパーに行けばいい」とか「日本で使っていたこの洗濯洗剤はないけれど、これを使えば野球のユニフォームの汚れがきれいに落ちる」などという、生活の知恵は身についてきたので、それで上出来と思っています。
なにより、親子でカナダ移住を決めたのは、これまで仕事のやりがいを求めて働き詰めだった自分を反省して、子供が親離れをしてしまうまでにちゃんと子供と向き合い、子供優先の生活に切り替えたいと思ったこともきっかけのひとつでした。だから、生活に華やかさはありませんが、息子に毎日“大好きだよ”と伝えられ、楽しい毎日を過ごせていることをとても幸せに感じています。
画像:Shutterstock
構成・文/高橋香奈子
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