中学受験にも役立つ、理科の自由研究

 

夏休みの定番の宿題といえば、自由研究です。今は、「やってもやらなくてもいい」という学校も増えているようですね。ですが、自由研究は中学受験に役立ついろいろなことを学べる絶好のチャンスです。

夏休みが始まると、気になる自由研究の存在。「早くやらなくちゃ!」「今年こそはちゃんとやろう」などと、はじめは意気込んでいても、気がつくと後回しになってしまい、お盆を過ぎた頃に慌てて取り組む子が多いのではないでしょうか。

自由研究は何について調べても、取り組んでもいいという自由度の高さが魅力である一方、何をやったらいいか分からないと悩んでしまう子もいます。そんな子にはこのようにアドバイスをしています。

受験まで間がある低学年なら「じっくり観察」系の自由研究がおすすめです。例えばアサガオの種から花になるまでの観察をしてみます。種まきから発芽、ツルはどのように伸びて、どっちの方向に巻いていくのか、花はいつ咲き、どんな形をしているかなどをじっくり観察し、絵に描いたり、写真を撮ったりして記録していきます。アサガオの花びらは大きな1枚に見えますが、実は5つの切れ目や模様が入っていて、生物学的には花びらは5枚と数えます。こうした視点は受験にも役立ちます。

その他に、月の満ち欠けを毎日記録し、場所と形の変化について研究をしたり、身近にある雑草や石、貝殻などを集めて種類や特徴を調べたりするのもおすすめです。

 

高学年は「体験」が得られる研究を


高学年なら「短期決戦」で終わらせつつ、できれば受験に役立つ「体験」が得られる研究がおすすめです。例えば、入試にも頻出する「光の反射」を取り入れた実験や、「物質の変化」を見る実験など。光の屈折や反射、物質の変化といった化学・物理分野は、理屈だけではなかなか理解しにくいものです。実際に自分の手を動かし、自分の目でその変化を見てこそ、ふに落ちる。それが自由研究の良さだと思います。

光の反射の実験は、100円ショップなどで購入できる折りたたみ式の鏡が2つあればできますし、物質の変化はクエン酸や重曹、台所用の液体漂白剤など家に置いてあるものを使ってできます。