「とても見切れる量じゃない」コンテンツが溢れている
限られた制作費で乱打すれば、必然的に質の低下にもつながります。本数を絞り、もっとクオリティを上げることで、マーケットを広げられないか。佐野さんはそうした思いのもと、戦っていらっしゃるのだそう。
量産を強いられた結果、ひとつにかけるお金や時間が減ってクオリティが下がる問題は、ウェブメディアでも同じようなことが言えると思います。佐野さんも「1クールのドラマ数が多く、とても見切れる量じゃない」とおっしゃっていましたが、ウェブの記事も毎日大量に配信されます。
ライターは会社員ではなく基本は完全出来高制、1記事の原稿料はとても安いものもあるため、どうしても量産しなければ生活できない側面があります。その結果、1記事にかける時間がなくなり、薄くて浅い記事が大量に世の中に溢れるという事態に。
それって読者にとってもいいことはないですし、閲覧数も満足度も上がらなければ、メディアにとってもよくないことですよね。そう思うと、1記事当たりの原稿料やかけられる予算を増やして、数を絞って質を担保するのがすごく大事なんじゃないかと思います。
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