老後にやりたいこと5:今と変わらぬ生活を過ごすこと


・老後も、夫と一緒に仲良く手をつないで歩きたい。
・ピンピンコロリをめざして、今からウォーキングをして体を鍛え、毎日を元気に過ごしたい。
など。

老後というのは、「今の延長」なのですよね。人生は、「今」の連続で、「今」が過去になり、未来が「今」になります。
「今、幸せである」ことが大切で、それが「未来も幸せである可能性を高める」といってもいいでしょう。

 

老後になってから始めても、厳しいことも……


私の高齢の両親を見ていて、つくづく思うことがあります。何か新しいことをするには、エネルギーが必要となります。でも、高齢になると、体力的にも精神的にも、そのエネルギーが沸きにくくなってくるのですよね。
高齢になって、急に知らない土地で暮らせるか、また、今までやったことのないことをできるのか、というと、人によっては厳しいかもしれません。

私の母は、「いつか豪華客船で世界一周旅行に行きたい!」なんて言っていましたが、今はすっかり出不精になり、家で相撲の番組を観るのが楽しみになっています。
父は「老後は石垣島に住む」と言っていましたが、もう1人で飛行機に乗れる状態ではなく、現在は、家族が近くにいる都内に住み、介護生活を送っています。

本当にやりたいことがあるなら、今のうちから準備をして、体力があるうちにやったほうがいい。それが、「人生においてやっておきたいこと」であるなら、なおさらです。

おそらく、今のうちから少しずつ準備をしたり、嗜んだりしながら、「子供が自立したとき」「定年退職したとき」など、もっと時間ができたときには本格的に始め、その後、加齢が進み、体力、精神力、認知力が落ちてきたころには、少しずつゆるやかにできる範囲で楽しむような形にしていくのが理想的なのかもしれません。
 

「老後にやりたいこと」は、「今やりたいこと」かも


時代が変われば、技術も医療も変わってくるし、私たちにも変化が生まれます。
今の40、50代の人が70代になるころには、どんな世界になっているのかは分からないし、自分自身も「やりたいこと」は随分、変わっているかもしれません。

「老後にやりたいこと」は、実は「今やりたいこと」であることも! だったら、今からできる範囲でチャレンジしておいたほうがいいこともあります。
本当に好きなことであるなら、「もっと体力があるうちから始めておけばよかった!」なんて後悔をしてしまう恐れも。

それに、人生はいつ何が起こるのか分からないので、やりたいことは後回しにしないほうがいい。
「いつかやろう」ではなく、時間を作ってでも今からできるところから取り組み、老後に限らず、少しずつでも楽しんでおきたいものですね。
 

 

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